北の国では2［ゴールデンカムイ］ (ページ18)

今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:39,333 hit

67話ページ18

なんとか氷の陸に着いた

『あれ！アシㇼパさんじゃないか！？』

杉元が走って行った

『待て！杉元！！』

急いで杉元に追いつく

杉元「尾形ぁ！！！」

突然大きな声を出した

アシㇼパさんの持っていた毒矢が

尾形さんの片目を

射抜いた

倒れる尾形さんの頭を掴んで

目玉を切り離し

口で毒を吸い上げる

杉元「この流れで死なせねぇぞ！あの子を人殺しにはさせねえ、お前の死にこれっぽちも関わらせるもんかよ！」

尾形さんの羽織を破いて顔にぐるぐる巻いて止血する

矢を放ってしまった絶望からアシㇼパさんが座り込んでしまった

『杉元！アシㇼパさんとこの氷が割れてるぞ！』

杉元「アシㇼパさん！俺の手を！！」

アシ「杉…杉元！！」

手を掴んで杉元の胸に飛び込んだ

アシ「やっぱり生きてた」

杉元「言ったろ？不死身だって」

『……よかった』

目から溢れる涙を拭う

白石「あれ？泣いてるの？」

『泣いてる、嬉しくて…』

白石「……俺も嬉しいかも」

白石が抑えてたリュウがアシㇼパさんの元へ行きたそうだ

白石「こらこらおじゃま虫だぜ」

『………なんか、騒いでないか？』

白石「え？」

アシ「なんか…まぶたがくっついて離れない！！」

杉元「大変だ！凍った金属のボタンに…！アシㇼパさん動くな！無理に剥がすとまぶたが破けてしまうぞ！白石ちょっとこい！」

白石「どうかした？」

杉元「オシッコかけてくれ！！」

白石「え？」

アシ「え？え？何をかけるって？ちょっとまて」

杉元「オシッコでるか！？白石！」

白石「膀胱が破裂しそうなほどパンパンだぜ！」

アシ「ちょ！やめろ！おい！やめろおおお！！」

僕は少し離れたところで傍観していた

楽しそうにしてる3人をみて

嬉しくて流れた涙なのか

尾形さんを目の前にして裏切られたことを思い出した涙なのか

わからなかった

『尾形さん…』

氷の上に寝転がる尾形さんを見て

言葉が見つからなかった