65話 ページ16
トナカイがたくさんいる
月島さんがアイヌと話し、ロシア語が少しわかることを確認
アシㇼパさんの写真を見せると、しばらく前に3人の男と一緒にトナカイを一頭届けに来た、と言っている
杉元「アシㇼパさん…」
月島「鯉登少尉殿!戻ってきてください!天幕で休ませてもらいますよ!」
月島さんが手を叩くと、遠くの方から鯉登少尉が走ってきた
鯉登「小さいトナカイがいた」
月島「そうですか」
杉元「少尉殿にトナカイの首輪をつけておいたらどうだ?」
『僕もつけた方がいいと思います』
鯉登「まったく杉元は嫌味な男だな…、Aまでも…、なあ月島」
月島さんは落ちてる首輪を見て視線を動かさなかった
鯉登「なあ!月島ぁん!」
天幕に入り、休ませてもらうことに
杉元「亜港監獄まであと少し…アシㇼパさんは近いはずだ」
エノ「チカパシこれなにかな?」
チカ「なんだろ?谷垣ニㇱパこれなに?」
木でできた玩具?を見せられた
尻尾の生えた生き物の玩具
谷垣「ネズミ?」
杉元「どこがネズミなんだよ」
『……くじら?』
杉元「どこが?犬だろ」
月島「ナーナイ族の男が置いて行ったもので、何だかわからないそうだ」
鯉登「樺太の生き物か?グズリじゃないのか?」
杉元「ぜってー犬だろ」
少し休めたところでまた犬ぞりに乗って走り出した
***
谷垣「キロランケが爆破して囚人を逃したんだ」
月島「一歩遅かったが奴らは近いぞ」
アレクサンドロフカヤ監獄に着いたがもう既に囚人たちがいなかった
リュウにアシㇼパさんのマキリの匂いを嗅がせる
杉元「どうだリュウ…そっちか?臭いを見つけたのか?」
鯉登「おいおい…流氷の上を逃げたというんじゃなかろうな」
杉元「流氷があっちと言うなら信じるぜ」
『ここにいても仕方ない、行こう』
チカ「ワー!」
エノ「ワー!」
谷垣「どうしたんだおまえたち…うわ!!!」
『トラ!?』
監獄の壁の穴からトラがこちらを見ていた
月島さんと谷垣が撃つとトラは壁の奥に逃げて行った
『今のうちに行こう!』
進めるところまで犬ぞりで進む
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作者名:八咫烏 | 作成日時:2022年4月21日 14時