北の国では2［ゴールデンカムイ］ (ページ44)

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88話ページ44

目が覚めた

長い夢だった

杉元「A？」

杉元の微笑んだ顔が目の前に…

『…おはよう、杉元』

杉元「何かいい夢でも見てた？」

『昔の夢』

杉元「昔？」

『杉元にたくさん助けられた夢』

杉元「そんなこともあったっけ」

『僕はずっと杉元に助けられてたんだ、今も昔も。ありがとう』

杉元「え〜？照れるな〜」

白石「なにいい雰囲気になってるの〜？」

寝転がってる杉元の上から白石の顔が出てきた

杉元「ちっげーし！！」

白石「ムキになってるところが怪しいよ〜」

ウフフと白石

杉元「昔って言やぁAってば、喧嘩ふっかけて来た兵士の金玉踏み潰したんだよ」

笑いながら杉元

白石「ひゃん！」

『それはもういいだろ』

杉元「これでお前も旗手だなって」

白石「玉がひゅんってしたよ」

アシ「チ◯ンポを潰されるといいのか？」

『おはようアシㇼパさん』

アシ「おはようA」

杉元「旗手っていうのは軍を引っ張るやつなんだ、どう…あー…、女を知らない奴にしか出来ないんだよ」

白石「つまり童貞だな」

杉元「せっかく違う言い方したのに…」

全員が起きたところで再び出発する

歌志内の町で聞き込みをすることに

町では甘酒やパンなどの物が売られている

『なんだあれ、タコが飴売ってるぞ』

アシ「タコ飴だな」

杉元「タコの飴売りさん、飴買うからさ…ちょっと服脱いでくれる？」

「なんでだよ」

杉元「なんでってみてえからさ、どんな乳首してんのかなって」

「俺は飴を渡してアンタはその対価に金を出す、でも俺の乳首はタダで見せろってか」

杉元「じゃあ飴はいらないから」

「俺の乳首はそんなに安かねえよ！」

アシ「………」

後ろで白石が別の物売りに水をかける

「冷たい！」

白石「スマンスマン！脱いで着替えた方がいい！」

「触んなこら！」

あー
殴られてる

そして追いかけられてる

『バカだ』

線路際ん歩いているとひとりの物売りが前を歩いていた

白石「飴ちょうだいな」

その物売りは顔を白い布で隠している

「さあさご注目、飴こが出てくるよ」

白石「ええ？ウソウソ」

小さな器をひっくり返して人形をだした

「ほい」

白石「ヒイ…んも〜。ねえ飴売りさん、さっき聞いたんだけど変わった刺青を彫ってるんだって？」

「……」

杉元「へえ、見てみたいもんだね」

「ちろり」

訳のわからん言葉を発して布を捲った

顔には大量の刺青