二回目の転生先は脅威の侵略者編！？【吹雪士郎】 (ページ14)

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第九十四話ページ14

＜優花サイド(ここから貴女目線です＞

優花「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……。」

お姉ちゃんと別れてから数分経った。

息が苦しい……肺が痛い……呼吸がしずらい……。
でも、お姉ちゃんが私に託してくれたんだっ！
絶対に無駄にはさせたくないっ！！

私は自分にそう言い聞かせる。

優花「つ、いた……イナズマキャラバン……。
お姉、ちゃん……着いたよ……イナズマキャラバンに……。」

私はその場に居ない風華に話し掛け、キャラバンに乗り込もうとした時、脳内でこんな言葉と曲が浮かび上がる。

“ 「こんな世界」と嘆く誰かの生きる理由になれるでしょうか ”

あぁ、お姉ちゃんが大好きだった
『だれかの心臓になれたなら』か。
ふふっ、懐かしいな……。

“『お姉ちゃん！今日もお見舞いに来たよ！』”
“『ありがとう、優花。
さぁ、今日もイナイレの話しよっか！』”
“『うんっ！』”

私達はイナイレが大好きだったが、ボカロも好きだった。
お姉ちゃんが死んでしまう前日に、一番好きって言ってたのが

『だれかの心臓になれたなら』

だった。

お姉ちゃんが死んでしまった後日、私は
『だれかの心臓になれたなら』を聴いてみた。

そしたら、いつの間にか涙が流れていた。
よくお姉ちゃんが口ずさんでいたから、大体の曲の意味は分かっていた。
けれど改めて聴いてみると、お姉ちゃんが好きになった理由も分かった。

“ 死にたい僕は今日も息をして生きたい君は明日を見失って

なのにどうして悲しいのだろういずれ死ずるのが人間だ

ab 永遠なんてないけど思い通りの日々じゃないけど

脆く弱い糸に繋がれた次の夜明けがまた訪れる

どんな世界も君がいるなら生きたいって思えたんだよ

僕の地獄で君はいつでも絶えず鼓動する心臓だ

ab いつしか君がくれたように

僕も＿誰かの心臓になれたなら ”

私はいつの間にか曲を小声で歌っていたみたいだった。
そして、力尽きたように倒れこんでしまった。
お姉ちゃん……今ならこの曲の意味が分かるよ……。
だから待っててね、お姉ちゃん。