Cor Leonis et Mare (ページ37)

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34＿舞咲優陽ページ37

｢エクスペリアームス！｣
｢プロテゴ！イモビラス！｣
｢インペディメンタ！｣
｢プロテゴ！｣

何回目か分からないが、始まった決闘。

それは、野次馬が集まる前に私の勝利で幕を閉じた。

｢エクスペリアームス！インカーセラス！｣

杖を奪って縛り上げると、彼らは床に座りこんだ。

｢シリウスは家に帰るの？｣
｢いや、帰らないよ？僕もだ。何でそんなこと聞くんだい？｣

ポッターの縄を解いて聞く。

｢だからなんだよ！おい、俺のも解け！｣
｢ポッターは死ぬほどどうでもいいけど、シリウスは別よ。私、あなたを連れて帰らなきゃいけないの。｣
｢はぁ？ふざけんなよ、またお父様とお母様の命令か？｣
｢ってことで、ステューピファイ。｣

シリウスを適当に気絶させ、

｢やっぱりスリザリン、ずいぶん酷いことをするんだね。｣
｢うるさいわよポッター。ほら、取ってこーい、｣

ポッターの杖を遥か遠くに投げた。

☆★☆

私は帰りの汽車に乗った。

お兄様、アリスお姉様、ルシウスお兄様、シシーお姉様とコンパートメントを共有する。

ちなみにセブルスは帰らない。
エバンズは、以前私とセブルスが名前で呼びあったときは叫んだものの、ラピスラズリ家が我が君に仕えていると知って少し距離を取られている。

まぁ、ちょうどいいわ。

｢それで、シリウスは？｣
｢ここに。｣

シシーお姉様が尋ねたので私はポーチを指差した。

｢あっ...｣

何か察したらしいお兄様は顔色を悪くした。

｢それで、彼らはどうなのだ？｣
｢...相変わらずですよ。彼らは私とセブルスにちょっかいをかけてはこちらが返り討ちにしています。学習能力ないんですかね？って、ご存じなら助けてください！｣
｢だってA強いもん。俺らが助ける必要ないじゃん。｣

お兄様...

談笑しているとキングスクロス駅についた。

｢ただいま帰りました、お父様、お母様。｣
｢帰りました、父上、母上。｣
｢お帰り、エルフィー、A。｣

お父様とお母様に出迎えられる。

｢A？それで...シリウスは。｣

オリオンお父様がおそるおそる尋ねる。

｢はい、持って参りました。｣
｢持っ...？｣

｢このポーチには、検知不可能拡大呪文がかかっております。中にシリウスが。お貸しします。新学期にお返しくだされば結構ですので。｣

オリオンお父様とヴァルブルガお母様は絶句して、お父様とお母様は遠い目をされている。

｢さすがAですね！｣
｢ふふ、ありがとうレギュ。｣