Cor Leonis et Mare (ページ26)

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23＿水の光ページ26

「……………」

マクゴナガル先生の変身学の宿題。
提出日は明日だけど、出されたのは一週間前。
もうとっくに終わっていなければならないのに。

「……珍しいな、談話室で宿題をしているなんて。しかも、その宿題は明日提出のものだろう？」

「……それで宿題が“できて”いればいいのだけど。全く進まないのよ。それに、今までできていなかったのは、誰かさんの幼馴染みのせいよ」

「リリーだけのせいじゃない。ポッターやブラックもだ」

そう。ここ最近、彼女達に嫌というほど付き纏われている。

食事をしようと思い、大広間に行けば、当たり前のようにエバンズが座っているし。

そのエバンズを追いかけて、ポッターとシリウスが来るし。

流石に大広間で魔法を使うほど彼らも間抜けではないけれど、悪態をついてくるし。

廊下で会えば、悪戯(嫌がらせ)をしてくるし。

それを見たエバンズが、『私がいたらあの人達も手を出せないわ！』と言いながら、今まで以上に付き纏ってくるし。

それを見たポッター達がわざわざ寮の近くで、私が一人の時を狙うために待ち伏せしてくるし。

………ここからは無限ループね……。

「本当に、どうにかして頂戴、スネイプ…」

「無理だと言ってるだろ。リリーは絶対に諦めないし、あいつらは僕の言うことなんて聞かない。リリーの方は、もう諦めたらどうだ？」

「嫌よ、そんなの。ラピスラズリ家の娘が、諦めてなるものですか」

あの方に、『優秀なマグル生まれは利用するべきだ』と言ったけれど。
あれはあくまで“利用”であって、“仲良く”するのではないわ。