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序章 ページ2
あの日ー彼が記憶を一部閉ざした日ーは大荒れの天気だった
視界が悪い中依頼を終わらせ帰ろうとしていたが…
後ろから来る気配に気づけず
見回りに来ていた幹部に××された
この日の依頼はとある国へ偵察してきてくれというものだった
偵察＝バレたら帰ってこられない
そのことを知りながらも
生きるため、彼は依頼を承諾しその国へ行った
弱ければ、見放され死ぬ
強ければ、軍にスカウトされ衣食住が守られる
そのような弱肉強食の世界
気を抜けば殺される
そんな中、彼は視界が悪く、雨音で回りの音も掻き消され後ろからの刺客に後れを取り××される
××された彼を知るものはいない
彼は一応、外に逃げ出し途中で気を失う
されたことのストレスにより記憶をーといっても一部だがー失くす
これはそんな彼が失くした記憶について
手探りで取り戻す
そんな話
ん？一部、読めないところがあるって？
それは…君たちー読んでる人たちーが気にすることではない
僕は語り手
記されたー残されたー物しか語り継がない
読めないところは仕方がない
それに、大分前に起こった話だからね
これは
それを本に書き記したから
大分年期が入って読めないのだろう
気にする必要ない
世の中、知らなくてもいいことだってある
これは、どっちかといえばその一つ
でも、せっかく君たちがいる
深追いしないなら読んでくれ
彼の悲痛な叫びを…
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