所詮は他者の想いのオモチャであるが、とりあえず自由に生きる。━8

第３２３話 ページ9

HUMAN「よっし、じゃあ、仕事戻るわ」

HUMAN「おい！ ピーナッツバター、1日、1〜(から)2缶位買ってってる。あ〜、行っちまった…ピーナッツバターマンだよ」

「中毒になってるか、あのヒトにとっては精神的面の安定剤になってるか、だな」

Aがそう言うと少し考え込み出す若者のニンゲン。

HUMAN「…ちょっと、また言うよ。明日、平日でシフトが入ってるからね」

「それが良いな。話、ありがとな」

AはDREAM達を追い、小走りで駆けた。

HUMAN「ここは比較的、何でも揃えてる」

「悪い、遅れた」

UT/Toriel「このニンゲンさん、毎回このお話をするのよ。このお店が好きなのね」

DREAMと目を合わせたAは、UT/Torielと小太りのニンゲンが話すのを笑って眺める。

すると、Aは1人のフードを深く被ったニンゲンが商品棚を見ながらこちらへと近づいてきた事を確認した、その瞬間。

「…ッ…！？」

そのフードのニンゲンが突然、UT/Torielの耳を掴み、その頭へとスタンガンが振り下ろされそうになった。

Aは声にならない叫びをあげた途端に腕を掴み上げ、手首を叩きスタンガンを床へと落とす。

HUMAN「チクショウ！！」

ニンゲンはAの手を振り解き、店から走り出ていく。

「おい！ 待て！」

驚いたUT/Torielは息を荒くし、その場にへたり込んだ。

DREAM「トリエルの事は任せて、落ち着いたらAを追いかけるから！」

「すまない、2人共！！！」

Aはそのニンゲンを追いかける為に走り出した。

HUMAN「おーい！！ 何か落としたぞ！」

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