第348話 ページ35
Swap/CharaはAに抱きつき、笑う。
「良かった。ならそのままで良いか?」
耳に手を当て、通信をし始める。
「ハニー、逸れてないな?」
HONEY『当たり前だろ…で、俺になんか用?』
「相手は監視カメラの映像が見れる。それだけ言えばハニー、分かるか?」
HONEYはAの言葉に何も返さなかった。
「とりあえず、警戒をしてくれ」
通信を切ると、Swap/Charaをヘルメット越しに撫でながら走り出そうとした。
「スワップキャラ、後ろは任せたぞ」
Swap/Chara「うん! しっかり見てる!」
HUMAN「あんた等、何も分かっちゃいねぇ…」
去ろうとした瞬間にニンゲンがそう呟く。
「モンスターとニンゲンの問題じゃなくニンゲンとニンゲンの問題だったら、どうだ?」
HUMAN「ああ、そうだ! これはモンスターじゃあねえ!!」
Aが振り返ると、立ち上がったニンゲンは続けた。
HUMAN「知ってるか? 今や、そこにいる親善大使さんの暗殺が考えられてるって噂もあるんだよ!!」
「子供の前でする話じゃない」
Swap/Charaのヘルメットの上へと手を乗せ、遮る。
HUMAN「…知らない奴が、口出しして良いワケがねえ…」
項垂れるニンゲンに背を向け、走り出す。
HUMAN「無知な奴が…」
そんな言葉を他所へと。
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作者名:ユーキ | 作成日時:2023年4月26日 16時