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時が止まったように感じた。

七海は変わらず綺麗な瞳で私を見つめる。



『それって…』

「分かりませんか。」

『……』

「私が貴女を好きだということです。」




ストレートな愛の言葉にたじろぐ。

だって、付き合ってた頃はこんなに言葉にしてくれる人ではなかった。

優しい視線で私のことを見守ってくれて、大きな体で私を受け止めてくれる、そんな感じだった。


だけど今は、どうだろうか。

私を見つめる瞳の奥には熱が篭っていて、眉を寄せている。


今まで、七海以外の人と恋愛をしてきて、経験を積んだ。

付き合った人からの愛を貰って、その愛情表現も十人十色。様々あることも知った。




『…彼女とかいないの。』

「いるわけない。」

『私よりいい人いたでしょ。』

「貴女以上の人はいない。」

『……』

「私には貴女だけです。」




テーブルの上に置いていた手を、そっと大きな手が包む。

手が触れるなんて、4年前のあの日以来だ。


懐かしい体温に涙が出そう。




「泣かないでください。」

『泣いてない。』

「泣きそうな顔をしてる。」




今の七海は知らない人だと思ってた。

4年で人は変わるって痛いほど分からされた。

けど、変わらないこともあるんだね。




『…七海』

「はい」

『私も、七海が好き。』

「……」

『4年前からずっと好き。』






七海知ってる?今、私が告白した時と同じ顔してる。

眉を寄せて、唇に力が入っている顔。

それが嬉しくて、照れている顔だって長い付き合いで知った。





頬に私の大好きな手が添えられる。


七海の少し崩れた前髪が私の額についた。






それと同時に彼の唇が私の唇に優しく触れた。

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- ああもうなんなん!?好きすぎるんやけどホンマに‼(逆ギレ) (2022年2月1日 23時) (レス) @page12 id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
emma(プロフ) - Ronnyさん» Ronnyさま、コメントありがとうございます。とっても嬉しいですありがとうございます(TT)またちょくちょく書いていきたいと思いますので、その時に覗いていただけたら嬉しいです! (2021年3月5日 19時) (レス) id: 83ec74c2f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ronny(プロフ) - あぁああああ好きです好きです!!!お気に入り登録しました!更新頑張って下さい! (2021年3月5日 19時) (レス) id: d499d51969 (このIDを非表示/違反報告)
emma(プロフ) - 東雲さん» 東雲さま、はじめまして。コメントありがとうございます。とっても嬉しいです、励みになります(TT)ご期待に添えるよう、頑張ります!! (2021年3月5日 18時) (レス) id: 83ec74c2f0 (このIDを非表示/違反報告)
東雲 - はじめまして!最高です、とても面白いです。続きを楽しみにしてますね! (2021年3月5日 18時) (レス) id: ea3b01b8d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:emma | 作成日時:2021年3月4日 23時

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