【おそ松さん】カラ松の彼女！？【カラ松】 (ページ21)

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９７話ページ21

決勝戦。仲間は次々と倒れ、相手の圧倒的な戦力に為す術なかった俺達は、ついに戦略的撤退を決行することにした。決して怖いから逃げたいわけじゃないぜぇ？

俺達兄弟が揃って走っていると、制止をかける高い声が聞こえてきた。

「待ちなさァい！！！」

「「「ト、トト子ちゃん！！」」」

そう、俺達のアイドルトト子ちゃんだ。
何故かローブを着ている彼女は俺達を叱った。色々規制が必要なワードも聞こえたが、まあいつものことだし別にいいだろう。でも、と俺達がそれに答えようとすれば、トト子ちゃんがそれを遮って叫んだ。

「まだいける！！だって……だってこと試合に勝ったら……トト子と一発出来る権利をあげるからァァァァ！！！」

「「「……ヨッシャアアアアア！！！」」

ローブを脱いだ裸の彼女は眩い光に包まれていた。そしてブラザー達が闘志に燃えた。

…いやそれはブラザーにとっては素晴らしいだろうけど、俺はいまいちやる気が出ない。それを見越していたのか、トト子ちゃんが誰かを前に出した。
あ、あのビューティフルなブラウンの髪は……！

「カラ松くんにはAに一つ何でも言うこと聞かせる権利をあげるわ！えっちなことでも何でもよ！！」

『いやなんでええぇっ！！？』

顔を真っ赤にさせて半泣きになっているAに、俺はドキリとした。……何でも？そう、俺に浮かぶのはアレやコレや、人にはあまり言えないようなお願い。

それが？叶う？……俺は叫んだ。

「うおおおおおおおおッッ！！」

『カカカ、カラ松くん！？嘘でしょおおおおお！！？』

絶句するAをよそに、俺達は今までにないぐらい気合いを入れてバットを振った。

「いっけええええええ！クソニートォオ！！」

『かえりたい』

「「「うおおおおおおおああああ！！！！」」」

…それぞれの欲望を糧に、俺達六人の力を合わせた。でも……

「「「無理なもんは無理ィィィイ！！！」」」

完全に押し負けた俺達は、服を消滅させながら宇宙の彼方まで飛ばされてしまった。ああっ…Aを何でも一つ言うこと聞かせる権利が遠のいていく…！！

「ストライッ、バッターアウト！ゲームセット！」

俺達のセンバツは、ここで終わってしまったのだった。