検索窓
今日:6 hit、昨日:4 hit、合計:38,230 hit

25話 ページ25

大「Aちゃんさーまだ時間大丈夫かい?」

「はい、まだ全然。」



3時過ぎ。
7時半くらいに家に帰れば基本的に何も言われないし、うちの母親は私が人と出かけるのが嬉しいらしく。



今日だって家を出る時、お母さんは飛び跳ねそうなくらいに上機嫌だった。いつも明るい人だけど、私が所謂 “高校生らしいこと” をするのが嬉しくて仕方ないんだそうで。

……実は結構それに救われてて、嬉しかったりもするわけで。


駅前に売られているお母さんの好きなシュークリームを見かけて、取り敢えず買って帰ろうと密かに決心する。




大「じゃあさ、私の家でファッションショーごっこしよー!」

「…へ?」


思いがけない提案に拍子抜けして、思わず間抜けな声が飛び出した。

綺麗なロングヘアーが風になびいて、先輩はちょっと眉を下げて困ったように微笑んだ。キツくない香水の爽やかな香りがふわりと舞って、女の私だけど不覚にもキュンとする。




大「ここから私の家近いんよー、良かったら来ないー?」

「え、そんな急にお邪魔しちゃって大丈夫…」

大「大丈夫大丈夫ー!お母さん今日仕事やし、誰もいないからさー」

「……じゃあ、お言葉に甘えて」


私が承諾すると大野先輩はやったー!と喜んで、こんなに喜んで貰えるとこっちまで笑顔になる。


早く行こうと私の手を取った先輩は相変わらず笑顔で、やっぱりキラキラしていて。なんで私なんかに興味を持って、こうやって関わってくれているのか、正直全然分からない。


でも先輩といると笑顔が絶えなくて、見る景色が全部新鮮に思えて。これからも長く付き合って行きたいって思う。



相変わらずファッションショーごっこの意味は分からないけれど、屈託のない先輩の笑顔を見たらきっと楽しいんだろうなと思った。

26話→←24話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (61 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
202人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かのい(プロフ) - じつさん» ありがとうございます! (2019年6月8日 10時) (レス) id: 1702f55027 (このIDを非表示/違反報告)
じつ(プロフ) - かのいさん» 固定になっていましたか!申し訳ないです、直ぐに修正させていただきます、いつもありがとうございます! (2019年6月8日 7時) (レス) id: 886d351a0b (このIDを非表示/違反報告)
かのい(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンします!名前は固定なんですか?できれば固定じゃない方がいいです… (2019年6月8日 0時) (レス) id: 1702f55027 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:じつ | 作成日時:2019年4月23日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。