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23.牢 ページ25

そのまま太宰さんと共に黒塗りの車に乗せられて、ポートマフィアへと運ばれた。
太宰さんの両手を牢の手錠に嵌めている黒服さんたち
こうして見ると黒服さん怖いね。

「おい、この小娘は如何するんだ。流石に壁は無理だろう」

確かに太宰さんの吊るされている壁の手錠は高い位置にあった。
あんなので吊るされたら宙に浮くだろうな。

「手足を拘束しとけえばいいだろ。たかが子供だ、そう大したことは出来ないさ」

そう言って黒服さんは私の手足を手錠で拘束すると、牢を出て行った。
シンと静まり返る。でも多分、太宰さんは……

「気絶したフリ、いい加減辞めたら如何ですか?」

「おや、バレてた?」

ほら、やっぱり。
幾ら何でも鏡花ちゃんの異能で気絶するなんて無いもんね。

「此処を脱出する目処は経ってるんですか?」

「まあね。ただ……遅くなるとは思うけど」

「ええ……私長時間このままですか……」

私は小さくため息をついた。







「ふんふふーん」

太宰さんが上機嫌だ。
そうすると、多分そろそろ……

そう考えていた矢先、黒い物体が飛んできて太宰さんの喉元を拘束する。

「……ああ 君 いたの」

太宰さんの首元の異能が消えた。
コツ、コツと靴の音が響く。

芥川龍之介__
此方の世界では初めてましての人物だ。
二人とも凄い殺気を放っている

「貴方の罪は重い
突然の任務放棄 そして失踪」

「剰えは敵としてマフィアに楯突く
とても──」

「とても元幹部(. . .)の所業とは思えぬ」

その辺に転がってる私に目もくれず、まっすぐ太宰さんの方へと近づいた。
とても怖いです二人とも。

気付けば、話も終盤。
太宰さんが見下すような挑発の笑みを零す。

「私の新しい部下は君なんかより
よっぽど優秀だよ」

その一言で、芥川さんは振り向き拳をふった。
ガっと鈍い音がした。



「……大丈夫ですか」

芥川さんが去った後、そっと聞いてみる。
然し、太宰さんは何時もと変わらない表情で軽く流していた。
ただ……私にはその表情が、いつもと違う風に見えた。

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月城捺樹(プロフ) - 紅夏さん» 有難う御座います!更新させていただきました! (2018年5月14日 16時) (レス) id: b10180abe7 (このIDを非表示/違反報告)
紅夏(プロフ) - 面白かったです!これからも更新頑張ってください! (2018年5月1日 23時) (レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
月城捺樹(プロフ) - 1つ1つ返せなくてすみません!沢山の方から期待して頂いてとても嬉しいです。遅くなりましたが更新させていただきました。 (2018年2月24日 21時) (レス) id: b10180abe7 (このIDを非表示/違反報告)
みっく - とても面白いです!応援してます、更新期待してます (2018年2月21日 18時) (レス) id: c025c89ca4 (このIDを非表示/違反報告)
蛍原(プロフ) - このような内容の作品大好きです! 次の話を期待して待機してます(●´ω`●) (2018年2月19日 23時) (レス) id: 5ee87af96c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月城捺樹 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年10月14日 18時

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