夢主に振られたからって私に相談しないでください

第四十四話　コーデ ページ7

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“普段からは想像もできない気迫で時計塔の従騎士長に

意見を述べ、その気迫は息を呑むものだったが

我々を鼓舞してくれた”

私はその言葉に書類を地面に叩きつけそうになった

それと同時に察した、あ、コイツ二重人格だ、と

あれだろ、夢小説によく出てくる

キレたら一人称俺になって凄い口調荒くなるやつ

言ってること支離滅裂で見てられないくらい

イタいんだよね、アレ、多分それだ躑躅森さん

と苛つきもあったがそれ以上に脳は冷静だった為

こういったことを解析する余計な思考回路が頭をよぎる


感動的なシーン全部持って行くね!躑躅森さん!!

否、判るよ当事者なら助けずにはいられないもんね

けどね、酷いこと言うけどさ、せめて与謝野さんとか

谷崎くん達と一緒にいろよぉ!!

社長とか普通に異能に打ち勝ってたじゃん!

乱歩さんと一緒に逃げるとか、あったじゃん!!

もし彼女と面と向かって一言だけ何言っても

絶対に怒られないなら絶対こう言うよ

原作崩壊させんなボケ!!って言いたいよ!


けどさそんな都合のいいことは普通おこらんのよ!

不謹慎だけど私が楽しみにしてたデップルを

壊しやがってぇ!!!

そう思い乍ら静かに資料を閉じる

いけないいけない、今の私はゆとりを持つべきだ

なんてったって今週の土曜には条野さんと

お出かけなのだから!!

今からカリカリしてたら呆れられてしまう!

私はその思いを胸にそそくさと仕事へ戻った



それから私は躑躅森さんに対してモヤモヤした日々を

抱いていたらあっという間に約束の土曜日になった

夢主ならお出かけシーンに作者の好み全開の

服の紹介が入るわけだが…

私はぶっちゃけ無駄だと思ってる!!

ひがみじゃないけど、ひがみじゃないけどさ

興味ないし?抑もそんな服にレパートリーないし?

そこまで服に詳しくないし???

お出かけではさ

レースのついたブラウス!とか?茶色のベレー帽!とか?

レディースのフレアズボン!とか?

一体そのセンスはどこから!?

と思わせる程センスのいい夢主


勿論私はそんなセンスはあまりないので私は

長袖の白ブラウス､スキニーパンツ､ブーツヒールの三つ!

一番動きやすいし無難に綺麗だしね!!!!!

髪は夢主みたいに編み込みする必要なし!

どうせ崩れるんだから!


私はそうやって完結させたコーデで

条野さんに指定された待ち合わせ場所に向かった

そしてその待ち合わせ場所にはまるで今迄の私の

脳内実況で説明したかの様な夢主がいた









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