夢主に振られたからって私に相談しないでください

第二十八話　謝罪 ページ34

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私は口籠ってしまった国木田さんを前に言葉を紡ぐ

『キツいことを言う様で申し訳ありませんが

この場を借りて、ハッキリ言わせて頂きます

あの時私が合図した際、貴方は反応しませんでした

その時貴方は躑躅森さんの足を心配していました


私はそれで宜しいと思います。

誰を大事にしようと誰を守ろうと私には関係ありません

私は武装探偵社ではなく軍警です、ですがそれで

任務に支障をきたし、先の犯罪を防げていなければ、

貴方はどうするおつもりですか?今回は成功したので

良かったものの、失敗すればすみませんでした、では

すまないのです。身内を心配し任務がこなせない、

それでどうするのですか?』

全て言い切ってハッとした、しまった捲し立て過ぎた

何をやってるんだ私は、これじゃあ揚げ足を取るだけの

悪女の様じゃないか、機嫌を損ねていないだろうか


「全くもって清水さんの言う通りです…

あの時は俺の不注意で任務が失敗してしまうかも

しれませんでした、申し訳ありません」

そう言って頭を下げる国木田さん、私は慌てて

頭を下げる国木田さんを宥めた

『いえ、私も熱くなり過ぎました。

私は責めたかったわけではありませんが私には、

あの様子が…躑躅森さんの行動を信頼していない様に

見えましたので』

心配や過保護は悪いことではない、しかしそれは逆に

捉えると心配される程その人の行動が目を

つけていないと不安であるということだ、

信頼していれば心配なんてしない、私の言葉に昨日の

メンバーは目を見開く、しかしそれも思い当たることが

あったのか、国木田さんがまた口を紡いだ

「その通りかもしれません」

口から出てきたのは肯定の言葉、私は否定されるか

罵倒でもされるのかと思って覚悟していたが

予想外のことに驚いた


「国木田さん!僕達は華奏さんのことをそんな風に…」

「黙れ谷崎」

そう言って否定した谷崎くんを一喝する

そうだよね、躑躅森さんのことは社の一員として

仲間だと思ってるもんね

「俺達自身、過保護にしている自覚はありました

確かにそれは裏を取れば信頼していないと取れます

この場で1番に責任を預かる立場であるに限らず

この様な失態、大変申し訳ございませんでした」

自らの非を認めた誠意ある謝罪、流石年長者だ

この人の理想は尊く気高い、そう思い私も謝罪し

せめてもの誠意として料金を全員分帰り際に払った後

先に軍基地に帰った











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