夢主に振られたからって私に相談しないでください

プロローグ ページ1

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『ヤバっ、今日は文ストの放送日なのにまた帰れない

今日も徹夜か、録画しといてよかった』


そう呑気に目の前の仕事を片手に最近5期が始まった

アニメ“文豪ストレイドッグス”のことを考える


最近の推しは条野採菊さん、あの超人気声優さんの

声とか神ってて漫画版で読んだ時から格好良くて

声が決まった時は叫んだくらいだ。

けど単行本は全部読んだけどアニメ溜まってるんだよな

早く観ないと…


ヤバい、目の前視界が霞む感覚に瞼が逆らえない

そこに栄養ドリンクを喉に流し込む、今ので何本目だ?

2、3、4……12本か…うん、まだいけるな

うつらうつらとし乍ら仕事をする


パソコン画面が眩しい、目の前が歪む、手が震える

先刻から誰かの吐息が煩い、そう思い顔をあげる

その途端誰かの倒れる音が聞こえた

えー嘘、今月で何人目?課長達に報告しないと

あと家にも送ってあげないとなぁ

あれ、机が倒れてる、一緒に倒れたのかな




…あれ、体が、動かない…

て云うか心なしか壁が近いな…壁ってこんな色だっけ?

…若しかして倒れたのって…私?

私が今壁って思ってるのって…床?


嘘、仕事も終わってないし溜まってるアニメも

観れてない、条野さんのシーン観てない

福地隊長との戦闘シーンは?


まだ、してないこと沢山あるのに…

あ…駄目だ…目の前が霞むし歪む、寝ちゃ駄目なのに

私は段々と落ちてくる瞼に今度こそ逆らえず

完全に瞼を落とした







次に目を開けると目の前が明るかった

嘘、もう朝!?プレゼンの資料終わってない!

明日が提出なのに!

『あうあ、だぁー!』

一寸誰?会社に赤ちゃん連れて来てるの!

細かい物多いんだから口に含んだら危ないでしょーが!

『だぁう!あう!だぁ!』

「まあ、元気ねぇ、ミルクかしら?」

「若しかしたら高い高いをご所望かもな」

え、ちょ、無視?酷くない???

て云うか先刻から視界が低いような…

目をハッキリとガン開きさせてみると目の前には

ちぎりパンの様なプニプニの赤ちゃん特有の手

加えて目の前にはクソ美人な女の人!!

と

ソバカスあるけど普通に男前な男の人!!


間違いない…これは…小説や漫画で何度も見た


“輪廻転生”というやつだ!!!


『あ、あう、うう、おぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!』








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