言えない7 ページ11
何か、何か大切なものを忘れている気がする、
何か、忘れてはいけないような何かを
私はどんちゃん騒ぎを抜け出し、隅の方でちびちびとお酒を飲んでいる兄さんとしんぺいさんに近寄った
sn「あ、Aちゃん、どうしたのぉ？」
私を見ると目にうっすらと膜を作るしんぺいさん
その理由を知りたい。知りないけど知ってはいけないような気がする
『しんぺいさん、兄さん。初対面でこんなこと言うのもなんですが、私と貴方達はどこかであったことがありますか？』
ni「っ！...」
瞳に張った膜が厚さを増していく兄さん
しんぺいさんは儚げに笑みを１つ溢した
その表情に強く心を揺さぶられる
忘れている何か、その何かが私の中で暴れているような感覚に胸がきゅっと締め付けられる
それでも、記憶を押し付けている重い蓋は開いてくれない
sn「Aちゃん、本当にそれを知っても、後悔しない？」
『後悔...ですか？』
何かがーー大丈夫ですーーその一言は鳩尾の辺りでぐっと詰まった
聞いてはいけない、知ってはいけない
本能がそう告げている
「ん？Aなんの話してるの？」
ni「雪...“昔”の話を少ししようかと思ってな」
「昔...」
お姉ちゃんの顔が一瞬険しくなった後、私の顔を心配そうに覗き込んで来る
その表情でさえも、もどかしくなる原因の１つになっている筈なのに、どうしても言葉が出てこない
「...今度の土曜にどう？」
『うん、そ、れがいい』
私の口からでる言葉は、何時もよりうわずっていた
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鏡 - 連投ごめんなさい。 前世の記憶なのか、これまでの自分なのか、はたまた今回の人生なのか。とても考えさせられる作品でした。とても面白かったです。これからも頑張ってください。 (10月12日 14時) (
レス) id: bf3237f3d7 (このIDを非表示/違反報告)
鏡 - 作品の途中から涙が止まらなくなってしまいました。夢主を身代わりにしないといけないくらい主役たちは思い詰めていたんでしょうか。そうだとしても身代わりにされていた夢主が可哀想でした。最後の「さよなら」は、たくさんの意味がこもっていると思いました。 (10月12日 14時) (レス) @page20 id: bf3237f3d7 (このIDを非表示/違反報告)
無名 - この作品を本日全て読みましたがとても考えさせらて解釈の仕方が色々とあり，とても神作品だと思います‼︎もし次の新しく書く作品などあれば楽しみです‼︎応援してます‼︎とても良かったです‼︎ (2022年4月5日 20時) (レス) @page20 id: 68ca91f4e0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - とても面白かったです。申し訳ございませんが、この作品を読んでインスピレーションが湧いてしまい、オマージュのような作品を作ってしまいました。申し訳ございませんが、私が作品を作成することをお許し頂けると、幸いです。 (2021年8月22日 2時) (レス) id: 5e05c2ca01 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 誰がゾムたちのパーカーをボロボロにしたりしたんですか？すごく考える物語だったんですが上手く解釈ができなくて良ければ解説お願い致します (2021年7月21日 23時) (レス) id: 406b79fb24 (このIDを非表示/違反報告)
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