異変解決に ページ5
蝶「……」
盾「どうして？」
紫「外の世界で呪いというものが溢れていてね。
その呪いが博麗大結界に悪影響を及ぼしているの。
このままじゃ、博麗大結界が崩壊していまうかもしれないのよ。だから、貴方達に外の世界の調査をお願いしたくてここに来ただけよ」
紫は淡々と説明しているが内心は焦っていた。幻想郷を愛している彼女にとって博麗大結界の崩壊だけは避けたいのだ。
蝶「
紫「なんて言ってるのかしら？盾、翻訳してくれないかしら」
どうやら虚蝶のノイズ塗れの言葉は盾以外には何を言っているのかが分からないらしい。
虚蝶は心の中で“やっぱり不便”と、思いながら紫をボッーと見続けている。
盾「分かったけど、なんで私達？ だって。
虚蝶は私達より霊夢達の方が良いと思ってるんじゃない？
ねぇ、虚蝶？」
盾の言葉に虚蝶は首肯する。
異変解決を生業としていない彼女ら妖怪が、何故博麗の巫女を差し置いて異変解決をしなければならないのかと思っている。
紫「貴方達が一番適切なのよ。呪いと言っても呪霊とか封印とか、色々あるのだけれど呪霊なら亡霊である盾が適切でしょう？
幽々子にも頼もうとは思ったのだけれど、長い間白玉楼を開けるわけにもいかないから盾に頼もうと思ったのよ。
蝶は盾の監視に最適でしょ？ 更に貴方の能力を使えば、呪いに立ち向かうことができるかもしれない」
紫が自分らを異変解決をしなければいけない理由を手短に話した。
紫の説明に虚蝶は納得したのか背中に生えている羽がパタパタと閉じたり開いたりしている。
紫「それで、どう？」
盾「私は引き受けるよー！ 楽しそうだし！」
蝶「
盾はノリノリで、虚蝶は仕方なく引き受けることにした。
紫は外の世界に行くからには今から言うルールを守りなさい、と言った。
盾は“ルール？”とでも言うように首を傾げている。最早頭にハテナが浮かんでいるように見えてくる。
虚蝶は“ルール…”とノイズ塗れの言葉を呟いてマフラーをギュッと握る。
紫「ルールその1、“絶対に能力を使ったり、飛ばない”。でも、緊急時や外の世界で能力持ちの人だけが周りにいた時は使ったり、飛んでいいわよ」
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