19個目の戸惑い ページ21
リリアside
いつものAならば見せないであろう表情と言葉。
つい先程までおどおどしていたというのに、人が変わったように背筋を立ててスタスタと扉から出ていった。
あやつが女であるということは入学式の時から薄らと分かっておった。
理由は話した通り、骨格はもちろん、肌や顔つき、声の高さ等々。
そしてこのことを今のところ知っているのはわしとマレウスのみ。
他のキレる者はまだ少し違和感を感じたくらいで、分かっていないだろう。
女であるか問うた時、あやつから感じたのは疑問と恐怖。
そしてそれらはAの話す内容にも。
＿＿＿＿……ほ、ほら、ここ、男子校じゃ…ないですか……。
女がいるなんて知れたら…親にも連絡されたり？最悪退学になっちゃうかもしれないじゃないですか…。今のところ気づいてなさそうですし、僕が黙っていればいい話なので……＿＿＿＿＿
そう告げるAの身体は小さく震えており、それはまた身体だけでなく声にまで現れていた。
わしらに何を隠しておるのじゃ？？
何を恐れておる？？
過去に何があったのか？
そう考えていたのはどうやらわしだけでは無いらしく、1人考えているとマレウスに声をかけられた。
「リリア」
「……なんじゃ？」
「Aの過去が気になった。聞き出す案はあるか？」
淡々と、しかし面白いものを見つけたと言わんばかりの表情をしながらそう言うマレウスにわしもニヤリと口角が上がる。
「そうじゃなぁ……ならば……」
その後2人で少し話し、それぞれの部屋へと戻った。
これからどうなっていくか、なんとも楽しみじゃな……ふふふ…
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瑠璃唐綿-ﾙﾘﾄｳﾜﾀ-(プロフ) - 日々樹さん» 両方ともありがとうございます！とても励みになりますっ！！これからも頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします！！ (2020年4月5日 6時) (
レス) id: 9ef8fa1231 (このIDを非表示/違反報告)
日々樹(プロフ) - 両方の作品見ています。どっちもとってもいい作品なのでこれからも更新頑張ってください。 (2020年4月5日 0時) (レス) id: 28a8182cb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃唐綿 | 作成日時：2020年4月3日 15時
