15個目の戸惑い ページ17
どうした？と問われ、別に隠すことではなかったため説明をする。
『え、えっと、ま、マレウス先輩のお部屋が分からなかったので、あの、誰か知っている人居ないかなと、ここに……』
人と話す時は目を合わせて。なんて常識は知ってはいるが、実践できる訳もなく、固まりつつも目を合わせないようキョロキョロと視線を動かす。
「若様のお部屋に行くのか……？？」
"なぜ行く必要があるのだ"とでも言いたげなセベク君。
そういえば彼はマレウス先輩を敬愛していたなぁなんて思い出してみたり。
『その……昨日の謝罪を……』
そうボソリというと、先輩方は頭にハテナを浮かべた。
"なぜ？"と2人に聞かれるよりも先に、前のソファーに座っていたセベク君が立ち上がる。
「謝罪？？？若様になにかしたのか…？？」
ただの疑問だとは思うのだが、なにせ威圧がすごい。
怖いです、無理です。
『いや、あの、したっていうか、いやまぁそうかもしれないんだけどっっ、えっと……っっ』
アタフタとしながらも言おうとするが、上手く言葉が出てこない。
どうしようとグルグル考え始めた時、前から軽く抱きしめられ背中を一定のリズムでトントンされる。
「Aもセベクも落ち着け。」
「む、しかし……」
「Aも、誰も怒ってはおらぬ。ゆっくり深呼吸するのじゃ」
ずっと背を摩ってくれているリリア先輩の言う通りにゆっくりと息をする。
すーーー……はー…………
すると次第に落ち着いてきた。
そんな僕を見たリリア先輩は、"話せるか？"と僕を離し優しく声をかけてくれる。
『あの、ですね……昨日寝付けなくて、散歩に出かけたらマレウス先輩に会いまして…』
「マレウス様はまた夜分遅く散歩に…」
シルバー先輩は軽く頭を抱える。
『えと、少し話してから寮へ戻ることになったんですけど……その…帰る途中からの記憶がなくて、でも起きたら自分の部屋にいたんで、運んでくれたのかなぁって……それで謝りに……』
言い終えてからなんと言われるかわからなかったため、殴られる可能性も考えて下を向いて身体に力を入れる。
だが、そんなことは必要なかった。
「そんな夜遅くに寮外に出たら危ないだろ？」
なんかよくわかんないけど1番怒ってそうなセベクくんがそう言った。
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瑠璃唐綿-ﾙﾘﾄｳﾜﾀ-(プロフ) - 日々樹さん» 両方ともありがとうございます！とても励みになりますっ！！これからも頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします！！ (2020年4月5日 6時) (
レス) id: 9ef8fa1231 (このIDを非表示/違反報告)
日々樹(プロフ) - 両方の作品見ています。どっちもとってもいい作品なのでこれからも更新頑張ってください。 (2020年4月5日 0時) (レス) id: 28a8182cb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃唐綿 | 作成日時：2020年4月3日 15時
