透明人間 ページ15
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「ねぇ、あのさ……」
君が私の手を握ってきた
それだけでほら、感じるだろう
お互いの手を握るだけでお互いの手の温度は急上昇するってこと
意識していなくても体温が上がるんだ
こんなになるのは君だけなんだってこと、私はわかっているのだろう
君が今から言おうとしている言葉すら、私はわかっているのだろう
今まではこの君の気持ちに、君に対する気持ちに
気付かないように、気付かれないように
自分で勝手に透明というフィルターをつけて見えないふりをしてきた
その結果、君は傷ついてしまい私は何回も自分に嘘をついてしまった
もう嫌われているだろう、君は呆れているだろう
そう思っていたのに君は全然そんなふうに思っていなかった
君は私を、私に対する気持ちを”透明”にしないでおいてくれたんだ
「僕とずっと一緒にいてくれませんか」
わかっていたのに、君がそう言ってくれるってわかっていたはずなのに
私は思わず涙が零れた
どうしてそんなに優しいのだろう、馬鹿なのではないか
そんな当たり前なような疑問や
嬉しい、君とずっと一緒にいたいな
なんてそんな感情が一気に溢れ出して来る
あぁ私この人のことがきっと…
どうしようもないほどに好きなんだ
一体この感情はどうするのが正解なのだろうか
見えなくしてしまうこと、しっかりと見て受け入れること…
学生の時教科書にも乗っていなかったような疑問だ
不透明で学校の先生でさえも答えを知らない
だったらわかるはずもない
本当の答えは何なのだろうか
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「…僕だってさ
この感情が一体どんな所にたどり着くのかわからない
けれど2人でいたらきっと…答えは見つからないかもだけど
ヒントくらいだったら見つかるような気がするんだよな
だからさ、これからも僕のそばにいてくれませんか」
僕がそう伝えたら君は泣いて、驚きながら必死に頷いてくれていた
僕は君の背中を撫でながら君のことを抱きしめた
小さく肩を震わせながら君は泣いていた
そんな君を守りたくて震えを止めてあげたくて僕は抱きしめる力を強くした
しばらくした時君は僕を抱き締め返してきた
そして君は涙をふいて僕の方を見て花が咲くように笑ってこういった
「ありがとう
こちらこそ、よろしくお願いします」
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さくらもち - いろんなお話があってすごく面白いです!皆さん更新頑張ってください! (2019年3月12日 15時) (レス) id: 9c9dc8b837 (このIDを非表示/違反報告)
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