透明人間 ページ13
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私はずっと君に嘘をついている
まぁ、君は鈍感だから気付いてないだろうけどね
「待ってよ!!」
そう叫ぶ声を聞きながら今日もドアを閉めた
その行為がどれだけお互いを苦しめているのかというのも知っていながら
だけれどこうすることが1番2人のためだと知っているから、
私は心の奥の気持ちに蓋をして君の全てを無視し続けるんだ
まるで”透明人間”のように君に気付かないふりをして、
今日も君を無視し続ける
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私が君を無視しているのには理由がある
理由もないのに無視をするわけがないだろう
もし理由がなかったら私は今すぐにでも君に飛びついていただろう
この胸から溢れそうな好きという気持ちを君に伝えていただろう
だけれど伝えられない理由があるから私は君に伝えることが出来ない
伝えられない理由、という程のものではないのかもしれない
自分勝手な思い込みだと考えてしまうような理由なのかもしれない
しかし私は私なりに理由を持っているからこの行為を行っているんだ
決して君が嫌いになったから、なんてそんな軽い理由ではない
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私は君の隣にいていいのか不安なんだ 突然怖くなったんだ
自分が君の隣に相応しいのか、いていいのかわからなくなったんだ
こんなの逃げだって、弱虫だと思うかもしれないけれど
それぐらいに怖くなってしまったんだ 君の隣という場所が
君が大好きで誰よりも大切に思っているから尚更
君の隣という特等席になるかもしれないということが
ただひたすらに怖くなってしまったんだ
君にはいい所が沢山ある
初めてあった時は悪いところばかり見ていたけれど
今では私は君のいいところを沢山知って君を見ている
だから、いい所が沢山ある君だからこそ、
私は隣という特等席にいるのが怖くなったんだ
この恋人という特等席には1人しか座ることが出来ない
それが果たして私でいいのだろうか
こんなにいい所なんて何1つもないような私が君の隣にいていいのだろうか
もっといい所が沢山あって君を幸せに出来る人の方がいいのではないか
「ばっかみたい」
目が赤くなったまま寝ている君を見て私は涙が溢れた
本当にこれが正解なのか、正解は一体何なのか
私には全くわからない
けれど、これが君のためだから
君が幸せになるためだから
私は自分にそう言い聞かせて君に布団をかけた
そして私はまた自分に嘘をついた
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さくらもち - いろんなお話があってすごく面白いです!皆さん更新頑張ってください! (2019年3月12日 15時) (レス) id: 9c9dc8b837 (このIDを非表示/違反報告)
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