ターゲットが居なければ ページ6
【ターゲットが居なければ】
著者:優月
『うわー蘿蔔ビショビショ〜。』
『ウケルーーーーーキャハッ!。』『www』
「・・・・・・・・。」
『あ、次の授業移動教室だぜ皆。』
『後でお前掃除しとけよ!。』
『あ〜面白かった。』『ホントホント。』『だよなー。』
「・・・・・。」
唐突に言おう、
蘿蔔はいじめられてる。
内向的で、何時も暗い、だから俺達はいじめのターゲットにしてる。
理由なんてさ・・・単純にアイツの内向的な性格がイラつくし、ムカつくからだ。
クラスでも目立ってる俺にとっては、邪魔な存在だ。
それからは不思議なことにアイツにイラつく女子グループやクラスメイトも居た。
それから俺達はアイツをいじめた。
キーンコーンカーンコーン
『やっべー教科書忘れた〜。』
俺はふと教科書を忘れてしまったので急いで教室に戻った。
『お・・・蘿蔔が居るじゃん〜。』
『よぉ〜蘿蔔、ストレス溜まってるからさ、殴らせ・・・。』「・・・・。バシッ、」
『・・・・・・・・・え?。』
嘘だろ・・・・。
ええい!後で言いつけてやる・・・!。
「ねぇ・・・皆に言おうって考えてるの?。」
!!
「まさか、地味で内気な蘿蔔さんに跳ね返されました?。」
「それとも先生に、普段俺達がいじめてる蘿蔔さんを殴ろうとしたら返されました?。」
「なんでなのかな?、せっかく耐えたのに・・・・!。」
その後、蘿蔔はまるっきり俺をシカトした。
(アイツってさイラつかね?)(何か生理的に嫌ですけど、アイツ。)
クラスでのアイツの底辺という位置は変わらないまま。
だけど、俺は気づいた。
『失せろ、給食不味くなるだろ。』
『肥料食ってればいいんだよ〜。』『ウケル〜。』『学校のお荷物さ〜ん。』
『アンタってクラスの底辺よね。』『気持ち悪い〜。』『僕の視界から消えろ。』
・・・キモいとか失せろとかいっているクラスメイトの眼が、
酷く怯えてることに。
そう、「消えろ」や「汚れる」はもはや彼女に対する懇願と化していた。
俺は確信した。
そう、蘿蔔はこのクラスを底辺から支配下に置いていると。
???「またひっかかってる、まあその子はいじめられやすいけど。」
???「わざと見せかけて罠を仕掛ける、掛かったら最後はその子の領域だ。」
???「自業自得か・・・。」
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