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Ep.55 一人暮らしなので ページ5

いやいやまさかと首を振りたかったが、コナンくん本人が「知り合い」を呼んだのだ。

そのまさか、であるに違いない。



「今開けまーす」



予想外にも間延びした声で呼びかけ、ゆっくりとドアを押した。


ちらり、ドアの向こうを覗く。玄関の外にスーツを着て立っていたのは、高木刑事と……千葉刑事だった。




そっちかい。いや、そうだけど、そっちかい。

佐藤刑事にお会いしたかったなぁ……ごめんね千葉くん。


と言いつつもまあお互い初対面なので、何も知らないフリでとりあえず高木刑事に話しかけて行く。


一人暮らし……とは言っていいのだろうか?確か安室さんが普通は無いと言っていたが、絶対に有り得なくはないとも言っていたはずだ。



「っと……警察の方?」


「あ、はい!本庁から参りました高木です!」


「桔梗です、よろしく。そんでその……一人暮らしなので私が全て応対します。とりあえず庭に……」


「あ、高木刑事に千葉刑事〜!」



するとすぐに恐ろしいように子供ぶったコナンくんが、家主を放っておいて警察二名を私の庭に案内しだした。


私を置いて勝手にこの野郎と言いたい所だがこういう時のあざとコナンは本当にかわいいから仕方が無い。


家を回って庭に出る。そこにあるのは今朝見たとおりの大きな穴で、なぜ犯人は埋め直さなかったのかとも思ったがこれでは埋め直したところで無駄手間だろう。


高木刑事たちはそれを見てすぐに異常事態と察したようだった。なぜなら……




「なんだ?土に埋まって何かが……」



「これは…………まさか、」



白い何か破片のようなものを拾い上げる。

するとコナンくんが後ろからそれを覗いて「これは……!」とモノローグが付きそうなリアクションをするのを見た。




「服の切れ端……だね」



(ジーザス…………)



「…千葉、鑑識を呼ぼう。いいですね、桔梗さん」




もちろん、頷く。ここまで来たら確実に死体遺棄だ。面倒などとは言ってられないじゃないかこのバカ犯人。


しかし安室さんといい高木刑事といい……、私に敬語を使ってくれるのが不思議である。


安室さんは一応ポアロのお客さんだしってところだろうか。警察も立場的に私が家主だし、案外なんとなくなのかもしれない。今度試しに安室さんにタメ口きいてもらうか。



と仕事する刑事達を風景画のように眺めながら考えていた時、あのチョロチョロ動く影が無いのに気付く。


コナンくん……まさか……?

Ep.56 欲しいものは→←Ep.54 知り合いの刑事さん



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- 絵上手いですね!話も面白いし! (2018年5月5日 11時) (レス) id: f39fd1d36e (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - えっ!嘘だろ千世ちゃん!いつも楽しく読ませてもらってます!更新楽しみにしてます! (2018年2月18日 0時) (レス) id: 26cba6f424 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - 続きが気になる! (2018年2月17日 14時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
星鴉(プロフ) - 面白いです!!続きが気になります!!更新楽しみにしてます! (2018年2月17日 11時) (レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きが気になります! (2018年2月16日 10時) (レス) id: 229e64c922 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほろにがクラゲ | 作成日時:2017年10月18日 11時

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