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Ep.82 名探偵コナンの世界 ページ32

未だ混乱の渦中にいる私に、神崎はあっけらかんと話す。



「いやぁ……あたしもちょっと驚いたよ、この世界で会えるなんて思ってなかったからね……。Aもこの世界を選んで来たんでしょ?やっぱ気が合うねェあたし達」

「い、いやいやいや、ストップ。だとしたらなんであたしより先にここにいるの?だって私、死んだとき……」

「私はね、転生トリップだったのさ!ちなみに組織の人間なのはホントね」




神崎の話によると、私が死んだ四年後に不慮の事故で亡くなった神崎は、この世界へ生まれ変わることを選んだらしい。なぜ選べたのか……と言うのは、まあ彼女もあの神様に当たったのだろう。運良く、いや、運悪く。

だが生まれた家が悪く暴力三昧の召使状態。やってられるか!と夜中に身一つで家出した結果、お仕事帰りのベルモットさんに遭遇したらしい。

当時5歳の子供らしからぬ言動や雰囲気のせいかいたく気に入られた神崎は、組織に入隊。(隊?)

コッソリ本筋の事件にも関わりつつ、日中は学校へ通っていたそうな。



「そしたらAなんて名前の無愛想な子が転入してくるんだもん、驚いて倒れるかと思ったね!」

「なーるほど……。で、どうしてまた私が組織に狙われてるなんて嘘を?」




睨みながらそう尋ねる。……神崎は、目を見開いて少し俯いた。


「……それがね、嘘じゃないんだな」

「…え?」

「A、狙われてるよ。あたしは潜入用の末端兵だから理由はわからないけど。……組織はアンタを消そうとしてる」

「な、なんでそんな…………、」



全身が総毛立つような寒気を覚える。私が、あの組織に?本当に、命を狙われている?

そんなの……どうしようもないじゃないか。

え、だって私一般人……えっ、なんで!?無理無理無理逃げられっこないって!死ぬしかないじゃない!!

……とまあ、脳内でふざける余裕はまだあるらしいが。



「……私、どうすりゃいいのさ。あんな組織から逃げられるわけないよ」

「え?何言ってんの?」



零した弱音なんて知ったことか。そんなふうに、言葉が重ねられた。ゆっくり顔を上げる。




「あのさぁ……?ここはなんの世界だっけ。大葉 Aさん?」


「…ここは…【名探偵コナン】の世界」


「そう!それ!







主人公の名探偵がすぐそこにいるのに、今頼らないでどーすんのさ!」

Ep.83 どこまでも最低→←Ep.81 話す必要なんて無いよね



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- 絵上手いですね!話も面白いし! (2018年5月5日 11時) (レス) id: f39fd1d36e (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - えっ!嘘だろ千世ちゃん!いつも楽しく読ませてもらってます!更新楽しみにしてます! (2018年2月18日 0時) (レス) id: 26cba6f424 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - 続きが気になる! (2018年2月17日 14時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
星鴉(プロフ) - 面白いです!!続きが気になります!!更新楽しみにしてます! (2018年2月17日 11時) (レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きが気になります! (2018年2月16日 10時) (レス) id: 229e64c922 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほろにがクラゲ | 作成日時:2017年10月18日 11時

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