Ep.68 嘘つきの世界から ページ18
(…………え゙……!??)
ビシリ。全身が硬直するのを感覚的に感じ取る。
いやいやいや待て待て待て、どういう事だ??え?私その話したっけ??
と、とにかく私の命がかかってる……。全力で、全身全霊で誤魔化さなければ。轟け私のポーカーフェイス……。
にこ、と必死に口元に弧を描く。動揺だけはしてはならない。悟られてはならない。
「嘘つきの世界から来た、妖怪オオカミ娘」
バッカらしい!!あかん!!こんなのヤバイやつやん!!!!()
内心ではだらっだらに汗をかきながら、相変わらずすました顔をする自分が恐ろしい。もはや引く。
案の定あぜんとされたが、数秒の間のあと世良ちゃんは堰を切ったように笑い出した。……ああ、ストレートに恥ずかしい……。
「いや、ごめんごめん……!変なこと聞いちゃったね!」
「嘘じゃないよ?ホントに妖怪なんだから」
「あはは!そりゃ確かに、考えたって分かるワケないよなあ……」
……この場は……やり過ごせる、か?
緊張の糸が切れないまま、どうにかその場から離れようとする。警察からは後日連絡があるそうだからもう帰ってもいいハズだ。
ぶっ飛んだ私の回答にどうでもよくなったのだろうか。引き止められるようなことはなさそうだった。
「じゃあAちゃん、また今度……あ、連絡先!」
「あ、忘れてた。交換しよ」
「……っと、よし、完了。
「うん、伝えとく。またね、世良ちゃん」
手を振って、スーパーへ寄る帰路についた。
まだ少し日が高い。それでももう夕方なのに間違いはなく、人通りが増え始める頃合だった。
…………ビビったなぁ……。あの世界から来たことがまさかバレたかと思った。
自分の命を脅かされることは怖くないと思ってた。でもあの情動、感情。どうやら怖いもの無しというわけには行かない……みたいだ。
……そうか。怖いな、死ぬのって。
歪むアスファルトが脳裏に蘇った。喉の乾きに、熱が失われる感触。
もう二度と感じたくない、あの思い出が。
_____________
ご無沙汰してます、ほろにがクラゲです。
……ほ、ホント、お久しぶりで……(^q^;)
お気に入りや評価、閲覧、そして何よりコメントありがとうございます。全部読んで励みにさせていただいております!
夢主に謎解きさせたいなってことで今回はこんなんになりました。今後ともよろしくお願いします。
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凛 - 絵上手いですね!話も面白いし! (2018年5月5日 11時) (レス) id: f39fd1d36e (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - えっ!嘘だろ千世ちゃん!いつも楽しく読ませてもらってます!更新楽しみにしてます! (2018年2月18日 0時) (レス) id: 26cba6f424 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - 続きが気になる! (2018年2月17日 14時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
星鴉(プロフ) - 面白いです!!続きが気になります!!更新楽しみにしてます! (2018年2月17日 11時) (レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 続きが気になります! (2018年2月16日 10時) (レス) id: 229e64c922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほろにがクラゲ | 作成日時:2017年10月18日 11時