34．不毛 ページ34
｢なんでグルちゃんの部屋にこんなものが…？｣
混乱のせいか、どれだけ思考を張り巡らせても答えのかけらも浮かんでこない。
薄っぺらい紙のくせに、なんだかやけに重く感じる。
Aや他の黒目の子達の名前、そして学者達の名前が並んでいる。
そしてその横には｢死亡｣の文字。
いや、Aとあと2人の名前の横には｢存命｣と書かれている。
どうしても分からない。
グルちゃんの部屋にこんなものが置かれている意味が…、
どうして…こんな＿＿＿＿＿＿。
ｶﾞﾁｬ
突然開かれた扉に心臓が大きく飛び跳ねる。
そのため紙を机の下へ落としてしまった。
慌てて拾おうとしゃがみ込む。
｢あれ？大先生なにしてんの？｣
ガンっ。
不意打ちの声に驚いて今度は机に頭を打った。
あまりの痛みに頭を抑えて丸くなる。
｢もしかして驚かせた…？ごめんな、大丈夫か？｣
｢いや、大丈夫…ちょっとライター落としただけやから…｣
部屋に入ってきたのはロボロだった。
痛みに耐えながら笑ってそう返すと、ロボロは心配そうにもう一度謝った。
あくまでも冷静を装いながら、あははーと笑ってみる。
お前はどうしてここに？
そう聞き返すと、スラスラと返事が返ってくる。
｢さっきまで部屋で寝ちゃってたみたいで…グル氏に頼まれたコレ、速く片付けんとあかんかなーって｣
手に持っていた封筒をヒラヒラとさせるロボロ。
俺は落としたこの紙を見せるわけにはいかない、とさっと隠す。
｢大変やなぁ…｣
｢他人事かよ！｣
｢そうだよ｣
不毛なやりとりをした後、暇ならお茶でも一緒にどうかと誘われた。
どうせ暇やし行ってやるよ。と返事をすると。
｢じゃあグル氏留守みたいやし、俺はこれ部屋に置いてくるね。先行っといて｣
｢んー｣
たったったと廊下を駆けていくロボロ。
じゃあ先に行っとくか〜､と俺もまたコツコツと廊下を歩いていく。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななし(プロフ) - 真道さんさん» 重ねて申し訳ないのですが.....この作品には今のところしんぺい神さんは登場しないつもりです...！コメントありがとうございました！！ (2017年3月23日 20時) (
レス) id: 8b96d1c041 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 真道さんさん» ロボロさんもぎすメモ動画内でそういった扱いを受けていたのでネタとして取り入れさせていただきました...！(>_<)この先の更新でネタだという会話を入れるつもりだったので、決して本気とかではないです！紛らわしいセリフで本当にすみませんでした。 (2017年3月23日 19時) (レス) id: 8b96d1c041 (このIDを非表示/違反報告)
真道さん - ホモぉなのはしんべい神だと思いませう。 (2017年3月23日 19時) (レス) id: 49fb3af3ad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななし | 作成日時：2017年1月8日 20時
