理解不能 ページ14
「それじゃあ話を始めようか」
私は全員の視線がこちらに集まるのを感じてからそう言った。
そして3本指をを立てる。
「最初に私はこの世界の住人でない
次にこの世界に来た原因はあのボタン型アブノーマリティのせい
最後に私が発狂したのもあのアブノーマリティのせい」
理解した?と首を傾げる。
アンジェラや下層のセフィラは何かを感じたようだが他のセフィラは呆気にとられた様子だ。
「いや……理解した?って言われても」
「話が突拍子も無さすぎて何が何だかだわ……」
上層、中層のセフィラの声を代弁したのはネツァクとティファレトちゃんであった。
勿論、私だってあんな説明で理解してもらおうとは思っていない。
あれは何かを知っているようなあの3人に向けたものだ。
案の定、何か掴んでいるようだが。
「改めて全部話すと」
今は他のセフィラに全てを話すのが先決だ。
「まず、最初のはそのままの意味よ。
私はSCP財団っていうこの世界でいうアブノーマリティに似た存在を“確保、収容、保護”することを目的とした組織で働いていたの。
レベルは高かったけど、常に死と隣り合わせの状況にいたわ。
ここでの管理人生活に慣れていたのもそれが理由」
ここまでを言い終わってから息をつき、同時にそしてアンジェラを横目でそれとなく見つめる。
アンジェラはそこまでは想定していなかったのかどこか納得した様な顔をして頷いていた。
「で、ここに来た原因ていうのがあの新しく入ったボタン型のアブノーマリティだと私は考えてる。
断定は出来ないけどね、それでも私が接してきたSCPで未知の能力を持っていたのはアイツだけだったし、
アイツを触った直後にこの世界に来ていたから」
「……それで何であのアブノーマリティが発狂の原因となってしまったんですか?」
ホドがおずおずと尋ねた。
「それはね」
私はあの日の惨劇を客観的に主観的にと織り混ぜて淡々と話した。
無機質な収容室の中で私の中に沸き上がった好奇心という名の無垢な凶器。
そんな収容室の外で起こったであろう悲劇。
そして意識を失うまでの間に起こった執着という狂気。
どれもいざ自分で話してみると思いの外生々しかった。
同情、憐れみ、哀しみがごっちゃになった眼で見てくるのはホド。
聞かなきゃ良かった、という顔をしている。
ホド、私ね、確かに発狂したけど、人の死に慣れてしまっているんだよ。
AIの方が、よっぽど人間味があるなんてね。
私は話終えると自嘲気味に笑った。
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怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - 紅夜赤猫さん» ひぇっ見つけていただきありがとうございます……！ご期待に添えればいいのですが……！こちらも好きです！！(！？！？) (2020年6月14日 7時) (
レス) id: a3e985f800 (このIDを非表示/違反報告)
紅夜赤猫(プロフ) - ないだろうな.......とか思いながら探してたら神を見つけました。称えます。ゆっくり読ませていただきます。好きです（？） (2020年6月13日 22時) (レス) id: 65e183dcbc (このIDを非表示/違反報告)
ねこねここねこ(プロフ) - 怒らないで委員会会長mAKAさん» いえいえ、暗い雰囲気だから好きと言うわけではないから全然大丈夫ですよ！！頑張ってください！！！(こちら返信不要です！) (2019年10月26日 11時) (レス) id: 8dfe7db7a7 (このIDを非表示/違反報告)
怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - テンパりすぎて文章が可笑しくなってしまった……すみません (2019年10月26日 8時) (レス) id: 970d62df08 (このIDを非表示/違反報告)
怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - ねこねここねこさん» ありがとうございます……!!恐らくヒロアカ編では明るい雰囲気にするつもりなので、もしかしたらご期待に添えないかもしれませんがこれからも頑張りますのでお願い致します (2019年10月26日 8時) (レス) id: 970d62df08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怒らないで委員会会長mAKA | 作成日時：2019年10月8日 17時
