何かが可笑しい【刀剣乱舞】 (ページ1)

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一話ページ1

私はとあるゲームにハマっていた。
刀剣乱舞という刀を擬人化した
人気の育成ゲームだ。

元々ミーハーだったし、友達が始めたので
私も始めようと思いインストールしたのが
きっかけだ。18歳未満だったしスマホを
持っていなかったので親のだったが……
ミーハーで熱しやすく冷めやすいので
簡単にハマる訳でして。

初期刀は加州清光。
選んだのにはこれといった理由はない。
初期刀を選ぶ際
一番最初にでてきたのが彼だったから。

ステータスは中々ハイスペックなので
正解だったとは思ってる。
ていうか大正解だ。中傷絵が物凄い好みです。
あの髪の毛のボサっとした感じとかドンピシャ
すぎて死にそう。世界一可愛いよ加州。

それから細々とやっていき、
ついにスマホを買い与えられたときは
最高だった。いつでも出来るんだと。
そう思ったときの幸福感は人生で一番だった。

さて皆さん何となく察してる方もいるとは
思うが私は最初にハマっていたと過去形で
言った訳だが。最近飽きてきているのだ。
ていうか何か怖い。
熱しやすく冷めやすいのだこうなるだろうとは
思ったが、実は別にもう一つ理由がある。
全部話そう。

始めて半年を過ぎた辺りか。

『育成もめっちゃしたし、刀帳も埋まっていき
やることなし…。飽きたなあ…。
でも愛着湧いて消せない…！そうだ！
飽きたなら刺激を増やそう！近侍変えよう！』

そう。飽きたから近侍を変えようという
謎の発想に至ったのだ。

近侍は最初から加州で固定だったから変えれば
いい刺激になると思ったのだ。
丁度打刀中心の育成を終え、
短刀の育成をしようと思っていたので
短刀のなかでもダントツで好きな薬研にした。

第一部隊の隊長を薬研に変えた時。

「どうして？主。俺だけだって言ったのに…」

怒りと悲しみを込めた声が聞こえた気がした。
と同時に画面を触る指先に痛みがはしった。
刃物で切られたような感じだ。

『いたっ！何？怪我は…してないし…』

とても不思議だったのを覚えている。

その次の日。
学校が終わり、刀剣乱舞をやろうとしたとき。
いつも広告がでてくるのだが、違和感がした。
別に広告が可笑しいとかではない。
画面をよくみて。すぐに気づいた。
広告の下の僅かにある隙間。
そこからみえるのは確かに加州だ。

この日から可笑しなことなことが増えた。