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A side
お風呂から上がって2人で映画を見ていた
「ここめっちゃロマンチックやねん」
祥生「どこが？」
「何でこんなにコンユってチュー上手いんやろな」
祥生「やったろか？」
そう言って近づいてくる祥生
ピーンポーン
…っだ……ナイスタイミング
「はーい…っ港人……」
そこには港人がいた
「…っちょっ…」
何も言わずに上がる港人を止めることはできなかった
祥生「港人…」
港人は祥生と私を交互に見た
見たというより睨む感じだった
港人「…そゆこと」
「…そゆことって…」
港人「付き合ってたん？ 」
「…違う…これは…港人「Aさー、」
いつもの港人と違う
港人「自分が好かれてるからって遊びすぎやろ」
「……は…？」
港人「拓実はこの事知ってるん？ 汐恩は？ すかいは？瑠姫君は？ 知らんとこでこんなんしてるって知ったらやばいやろなー」
「…待って、何が言いたいわけ？意味わかんないんだけど」
祥生「これは、俺が無理やりお願いした事やねん。Aとは何もしてない」
港人「そういう問題ちゃうやろ。本気で好きな奴もおんのに1人だけ特別扱いすんなや」
「特別扱いって…」
呆れた
祥生「俺が本気やないって言ってるん？ 悪いけど港人より俺は本気でAが好きやで」
そう言うと港人は黙った
港人「…帰るわ」
私は港人を追って玄関の前で止めた
「何なの、いきなり。何かあったん？」
港人「…お前俺の気持ち分かってない。…じゃあな」
そう言われた瞬間、私の中で何かが動いた
分かってないって…港人だって……
「港人だって……港人だって私の気持ち分かってないやん！！！」
港人「…」
「…港人が私の事好きって言ってくれてめっちゃ嬉しかった。もちろん、他のみんなも私を好きって言ってくれて嬉しかったよ。だけどその中でも港人は特別だった。このまま側におれたらいいのにとか言うのに、港人はめいさんの事しか考えてないやん。
言ってる事としてる事矛盾してる…そっちの方が私は辛い…。だから…めいさんの事が気になるなら私はいいから…めいさんを大切にして…。その方が私も辛くないから」
港人は私の顔をみて黙ったままだった
私は今にも溢れ出そうな涙を堪えて家に入った
祥生「…おいで」
「…っぅ……」
私は祥生の胸の中で泣いた
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作者名：mim | 作成日時：2020年3月19日 15時
