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ガチャガチャと音を立てて大袈裟にドアが開いた。
「おまえは！ほんっとに！！！！」
スマホからも前方からも同じ声が聞こえる。
「こーちゃああああん……」
バスケをしていると言ったこーちゃんがまだ校内にいて、着信にも気づいてくれるという祈りを込めて。
別れた時に消したトーク履歴に着信の記録が残った。
すぐさまこーちゃんは気づいてくれて、尚且つ恐怖に震える私のために今まで電話を切らないでいてくれたんだ。
優しさが大人。
今も、自然に家まで送ってくれている。
「ったく、書庫は必ず他にも当番が居る時に入ることって教えたんは誰やったかな」
「こーちゃんです……」
「せやったなあ？俺、命の恩人やなあ？」
ぎゅうう、と遠慮なしに頬を引っ張られて痛い……
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「でも正直、嬉しかった」
「……私が閉じ込められて？」
じとっと隣を歩くこーちゃんを見ると慌ててちがうちがう！と手を振った。
「Aに頼られたのが。付き合ってた時、Aが俺に弱音吐いたりとか頼ったりとか、甘えたりとかもせぇへんかったから」
「うん……」
だって、こーちゃんは遠くて。
大人なこーちゃんに近づきたかったから。
「せやから嬉しかった！」
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家に着いた。
何も言わなくてもこーちゃんは足を止める。
「正直、未練タラタラやねん」
「え……？」
ニカッと笑いながら頭をポンポンして帰っていった。
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「おかえりー服着替えてきたらご飯にするよー」
「うん、」
ブレザーを脱ぐと、また飴が落ちた。
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……あの時、私のスマホの中で松尾君の名前を探してしまった。
でも居なかった。
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私は松尾君を、求めてしまった。
勝手に近いと思っていたのに、LINEも知らなかった遠い人。
「未練……私に……？」
あんなに遠いと思っていたのに、近くまできてくれた人。
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ちくちくしてどきどきしてもやもやする。
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……これは何だ？
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yumi(プロフ) - 腹黒タカシくん良すぎます！！更新待ってます！ (4月30日 23時) (
レス) id: 28b0b9cda3 (このIDを非表示/違反報告)
5 - 続きが気になります！！ (2020年4月24日 1時) (レス) id: e2f7b4b683 (このIDを非表示/違反報告)
あ - もう更新はなさらないのでしょうか？（ ; ; ） (2020年2月5日 4時) (レス) id: 69e88fbea1 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 続きが楽しみです！更新楽しみにしてます〜(^ ^) (2019年1月16日 19時) (レス) id: 7620beece4 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - すごく面白かったので更新楽しみにしてます！ (2018年12月24日 12時) (レス) id: 1ea4876c06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：plum ne
| 作成日時：2016年11月3日 23時
