29 ページ29
.
「さっ、食べよ食べよ!匠海も運ぶの手伝って!」
ごまかして始まるやきそばアンドたこやきパーティー。
目の前に座る二人を見ると眩しくて私なにやってるんだろう、と思いながらも、楽しくておいしくて。
「違う、ひっくり返したらまた油いれて」
「ギトギトになるじゃん!」
「ちょっと揚げるのがポイント」
「な、なるほど……」
松尾君がたこやきの作り方を教えてくれて嬉しかった。匠海は気持ち悪く笑っていた。
やいのやいのとしているうちに片付けまで手伝ってくれて、「じゃあ帰る」としれっという匠海に松尾君も席を立った。
「お邪魔しました」
二人を送り出してパタンと閉まったドアと、室内がなんだか寂しい。
まさか松尾君が来るとは思わなかったけど楽しかったな。
鍵をかけようとした瞬間、ガチャリとドアが開いた。そこにいたのは送り出したばかりの松尾君。
「松尾君?忘れ物?」
松尾君はゴソゴソとカバンから小さなビニール袋を出して「ん、」と差し出してきた。
受け取って中身をみると、前にくれたのど飴が幾つかと栄養ドリンク。
「ポカリじゃないけどな」
拗ねたようにそっぽをむいて言う松尾君。
.
「ありがとう、」
嬉しすぎてそれしか言えなかった。
もっと可愛いことが言えればいいのに。
.
1047人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
5 - 続きが気になります!! (2020年4月24日 1時) (レス) id: e2f7b4b683 (このIDを非表示/違反報告)
あ - もう更新はなさらないのでしょうか?( ; ; ) (2020年2月5日 4時) (レス) id: 69e88fbea1 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 続きが楽しみです!更新楽しみにしてます〜(^ ^) (2019年1月16日 19時) (レス) id: 7620beece4 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - すごく面白かったので更新楽しみにしてます! (2018年12月24日 12時) (レス) id: 1ea4876c06 (このIDを非表示/違反報告)
かいら(プロフ) - 面白かったです!更新頑張ってくださいー (2018年6月18日 13時) (レス) id: f9d0a6bd90 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:plum ne | 作成日時:2016年11月3日 23時