きっと ページ8
目を覚ますと私は
浮いてた
浮いてた?
あ、もう死んだのか
あれ
まだ数分しかってないな
血だらけの私がステージに倒れてて
椚先生と佐賀美先生が私に呼び掛けてて
スタッフさんが救急車を呼んでて
あんずちゃんが泣いてて
瀬名さんの目にハイライトが無くて
どうしてそんな顔するの?
あぁ
お世話になった零くんだけには挨拶しとこうかな
どこいるんだろ
いた。
なんで泣きそうなの?
『今までありがとう
机のメッセージ嬉しかったよ』
きっと聞こえてないから
零「A……?」
あれ?
聞こえちゃったかな
まぁいいや
『ねぇ瀬名さん
私ね、ずっと君のことが好きでした。
昔から迷惑ばっかりかけてごめんなさい
ばいばい』
すると近くにいたレオくんがいきなり
ガシッ
『えっ』
私の腕を掴んで走り出した
____________________
『もしかして私の事見えてる?』
月永「あぁ
俺には霊感があるからな」
『そっか』
霊感……かぁ
『どうしたの?』
月永「セナに会わなくていいのか?」
『ははっ
もう会えないよ?』
月永「………」
そんな顔しないでよ
私が悲しくなるから
月永「なぁ!
俺、Aの事が…!」
そして彼が私に触ろうとした瞬間
触ったはずなのに
彼の腕は空を切った
月永「あ…れ?
可笑しいなぁ
さっきは触れたはずなのになぁ
なぁ
なんで?なんで?
なんで俺はお前に触れないの?」
『ごめん
ごめんね』
月永「……
Aはさ、下駄箱と業務用ロッカーと机の中見た?」
全部全部
私が怖くて見てないところだ
『見てないよ』
月永「見て」
『なんで?
何も無いのに見たって意味ないよ』
月永「いいから
きっとAは後悔する」
『え?』
ザッザッ
瀬名「こんな所にいたのれおくん
早く
病院行くよ」
月永「そうだな
ばいばいA」
『あーあ
バレちゃうじゃんレオくん』
瀬名「A………?」
月永「なんでもない
早く行くぞ!」
瀬名「あんたのせいで行けなかったんだけどぉ!?」
彼は私に気付いてくれなかったな
そうだレオくんに見て来いって言われてたんだ
あれ
私、もしかして消えそう?
急がなきゃな
36人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ポテト美味い | 作成日時:2018年10月2日 22時