留学から帰って早々人質になりました。 (ページ22)

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3月5日ページ22

朝5:30、俺は目を覚ました。みんなはまだ夢の中、俺はみんなを起こさないようにそっと教室を出て美術室に入った。
そして、俺はそこにはあった澪奈の肖像画をじっと見ていた。

｢･･･澪奈、昔っから負けず嫌いで我慢強かったよな。覚えてるか？小学校6年の頃の水泳の記録会。澪奈が俺に負けて何度も記録測ったのをさ。でも、俺も負けず嫌いで澪奈に負けたら俺が勝負挑んで･･･。そんで2人して熱出て学校休んだっけ？｣

そんな様子を柊に見られてるとは知らずに澪奈の肖像画に向かって思い出話をし続ける。

柊｢お前はホントに景山のことが好きなんだな｣

｢ひ、柊!? いつからそこに!?｣

柊｢小学校の水泳の記録会から｣

｢結構始めの方じゃんか･･･｣

柊｢そろそろみんなが起きる時間だ。教室に戻れ｣

そう言われたため美術室を出て教室に向かった。教室に入るとみんなが起き始めていたが、茅野ちゃんはまだ寝ていた。

香帆｢さくら、朝だよ｣

魚住｢茅野ちゃん･･･中々起きないよね、疲れてるのかな｣

｢ダメだなぁ。そういう時はさ･･･｣

俺は茅野ちゃんの前にしゃがんで鼻を摘んだ。宇佐美や魚住はやめなと言ったが俺はやめなかった。

さくら｢･･･～ｶﾞﾊｯ。はぁ･･･はぁ･･･｣

｢ほらな、起きた。おはよ、茅野ちゃん｣

さくら｢え？え？成海くん？お、おはよう？｣

宇佐美｢お、おはよさくら･･･｣

魚住｢おはよう、茅野ちゃん･･･｣

俺の後ろで笑いを堪えてる2人。鼻つまんでる間の茅野ちゃんの顔は百面相だったからな、笑いを耐えられるわけがない。

その後いっそいで身支度をし机を元に戻して席についた。そして柊が教室に入ってきて、いつもみたいに号令がかかり授業が始まった。

柊｢これから･･･信じる信じないゲームを始めよー！｣

なんだそのゲーム。すると信じろといい、次に眼鏡を外して信じるなと言い始めた。

｢じゃあ今日の課題は･･･｣

柊｢勿論、このゲームだよ｣

｢つまり、今日は自由ってことでいいのか？｣

柊｢まぁ、そうなるね｣

柊はそう言って教室を出ていった。そして夕方まで俺らは自由に過ごした。夕方になると柊がカメラと新聞紙を持ってきて写真を撮ると言ってきたから、みんな黒板の前に後ろ向きで写真を撮った。
こんな写真何に使うんだ。