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『千空がAがいるから大丈夫だって』
銀狼に言われた言葉を思い出し、Aは千空が今崖に向かっていると自分を信じる。
「…！！」
千空よりも先に崖に行かなくてはとAは千空とは別のルートで走っていると、龍水の石像に硝酸の入った瓶がぶつかり復活する姿を目撃する。
「龍水さん！」
「A！！」
龍水にAはカバンに入れていたドローンを見せると、すぐに状況を理解し行動に移る。
「A矢でイバラの紐を狙えるか」
綱引きになれば三人いても負けると龍水はモズの腰からインカムを取り耳にかけながらAに尋ねる。
「羽京さんの様な命中力は…」
矢は残り一本しかないとAは失敗を恐れ、それならイバラに矢を向けた方が確実だと伝えるが、龍水は即却下する。
「貴様の手は相手を傷つけるためのものではない。救うためにある。違うか」
「！！」
羽京にも同じ事を言われたAは龍水の言葉に目を熱くさせ強く頷く。
「千空が合図を送ると同時にAはイバラの背後から一瞬でいい意識を逸らしてくれ」
声を出すだけでいいと伝えられAは頷き龍水と別れ、その時を待つ。
「石神千空だ」
そうマイクを持って名乗る千空に二人は合図だと気づき行動を取った。
「Hello」
謎の言葉に驚いて振り向くイバラにAは矢を引き注意を引く。
「ッーーー…」
硫酸で溶けてしまった手で強く矢を引くが、傷に塩を塗り込む様な激痛が走りAは唇を食いしばり手を離さない様に必死に矢を掴む。
『頼んだよ』
『頼んだぞA』
『おう！頼りにしてんぞ！！』
『頼りにしてるのよ千空ちゃんAちゃんの事、俺もだけど』
『Aがいると頼もしいんだよ！』
『頼むよ』
『頼んだぞ！』
『頼もしいですなぁ』
『頼りにしてんぜ』
沢山の仲間に言われた言葉をAは思い出し、力に変え、皮が溶けた手で弦を強く引き皮膚に食い込み血が滲み出し、弦を伝ってぽたぽたと血が地面に落ちる。
「頼んだぞ、A！！」
「ッーーーはい！！」
千空のその言葉に覚悟を決めAは矢を離す。
風切り音と共に血が飛び散り、スパッと矢はピント張ったイバラの紐に当たりロープを切ることに成功したが、
「！！」
イバラは予備の頑丈なロープを持っておりドローンに引っかけ、結局綱引きにバトルになってしまう。
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風夏(プロフ) - いつの日か続き楽しみにしてます^_^ (4月8日 22時) (
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作者名：クリーム | 作成日時：2023年12月29日 20時
