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口の動きからして「おやすみなさい」と言われたのは分かり、おやすみと返すとAは薄らと微笑みカーテンをそっと閉めてくれる。


「………」


いつもは一部屋に四人ぐらいで雑魚寝していて、プライバシーなど一切差ない空間だったからいきなりの高級ベットでの個室に落ち着いて寝れないんじゃないかと思ったが…

そんな心配はいらなかった…
めちゃめちゃ寝心地のいいベットに体が休息だとすぐに理解し睡魔が襲ってくる。

うわああっ…
こんないいベットで一回寝たらもう雑魚寝なんて出来ないな…

体をつい埋めたくなるシルクのシーツの肌触り、低反発のマットの寝心地の良さに耳の痛みなど忘れ浅い眠りにつくが、枕に顔を埋めると少しだけAの匂いがし、ドキッと心臓が跳ねて目が覚める。

Aの匂いは薬品や薬草の匂いでほとんど分からないけど、抱きしめたりキスをする時にいつもふわっとほのかに香る。

香水や花とかの良い匂いとは違うけど、安心もする匂いでもあり…本人には絶対に言えないけど興奮してしまう匂いでもある。

たまにここで寝てたりするのかな…
ついつい枕に顔を埋めて、Aがここで寝ている姿を想像して深く鼻で深呼吸して嗅いでしまう。

子供みたいに無防備で寝てる姿を想像するだけで愛おしくて今すぐベットから出て抱きしめに行きたくなる。


匂いまで好きなのは遺伝子レベルでの相性だって聞いたことあるけど…そうなのかな…。
それとも僕がAにどうしようもないぐらい惚れいるからそう感じるのか…。


ドキドキするけど、安心もするAの匂いを嗅ぎながらゆっくりと目を閉じ眠りにつく。

最高に心地がいい…すごくいい夢が見れそう。


「ッーーー…」

どんな夢かは忘れたが、とても幸せな夢を見ていたが…耳の痛みが強くなりだんだん悪夢へと変わる。


司の石像破壊を許可をして、壊されていく石像を何もせずにただ見ているだけの自分を見ている夢だった。

声が出せるはずのない石像が司に命乞いをする声、死の恐怖に叫び、バラバラにされ痛みに声を上げる悲鳴が僕の耳を突き刺す。

「!!」

何故かAが石像になっており、それを司が壊そうと手を伸ばしていた。

阻止しようと言葉を出そうとするが、なぜか声が出ない。

やめろ…やめてくれっ…Aに手を出すな…
司に手を伸ばそうとすると誰かに肩を掴まれ咄嗟に振り向くと自分がいた。

「石像は現状ただのモノだ。蘇らせないのは殺人じゃない」
「!!」

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風夏(プロフ) - いつの日か続き楽しみにしてます^_^ (4月8日 22時) (レス) id: a7ba8ebdd3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クリーム | 作成日時:2023年12月29日 20時

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