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治療室に戻り二人でさっきと同じ場所に座って飲み物を火傷をしない様にそっと飲む。
Aはあまり自分からは食べたりはしないが、飲み物は好んで飲んでいると思う。

「美味しいね」

飲んで癒されてるAにそう声をかけると、同じハーブティーなのにフランソワに入れる紅茶は格別だと嬉しそうにハーブティーを喉に通す。

「そうだね、Aがいつもいれてくれる紅茶とはまた違うね」

フランソワの紅茶は確かに美味しい。
香りが立っていて喉越しがよく味がキリッとしてる。
これがプロの味で正しい味なのだろう。

だけど…

「僕はAの淹れてくれる紅茶が好きだよ」

フランソワの紅茶と違ってAの紅茶はふんわりと香る程度で甘みが強く夜に飲むには丁度いい優しい味だ。

「同じ紅茶なのに不思議だね、今度僕も淹れてみようかな」

2人みたいに美味しい紅茶を淹れる自信はないけれど、と笑いながら話してるとAに袖を勢いよく掴まれる。


「飲みたいです!!」

はっきりと口を動かしてAは目をキラキラされて僕に期待の目を向けてくる。

なぜそんな飲みたがってくれるのか分からないけど…

「じゃあ僕が明日は淹れるね」

味は保証しないと言ってもAは嬉しそうに仕事に取り掛かる。

仕事を早く終わらせても明日がくる時間は変わらないのにAはさっきよりも手際良く仕事をしていく。

「これが無くなったら淹れようか?」

そんなに楽しみにしてくれるならと思ったが、Aは窓に顔を向け夜空の月を見ると、自分の手首をトントンと指で叩く。

「寝る 時間」

腕時計を示していたのか、いつも僕が寝ている時間だと伝えられる。

「そうだね」

僕がこれ以上いてもAの仕事の邪魔になるだけだろうし、治療室をいつもの様に出ようとすると背後からガシッとAに服を掴まれる。

「えっ?…ど、どうしたの?」

もしかしてもっと一緒にいたいとか…そんな可愛いわがままをAが言ってくれるはずがない。


「ここで寝てください」
「へっ!?」


治療室のベットを指差されたから…読み間違えではない。


「な、へっ!?な、なんで?!?」

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風夏(プロフ) - いつの日か続き楽しみにしてます^_^ (4月8日 22時) (レス) id: a7ba8ebdd3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クリーム | 作成日時:2023年12月29日 20時

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