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「羽京…耳聞こえなくなっちゃったんだよ？」
両耳に大きなガーゼを被せて治療室からAと出てくる羽京を見てスイカは心配そうに駆け寄り尋ねる。
「平気だよ」
スイカを安心させるために羽京はそう声をかけるが、水の中でスイカの声を聞いている様な状況で、正直口元と表情を見てないと何を言っているか分からない。
「すぐ治るんだよ？」
「うん、Aが手当してくれたから」
だから大丈夫だとスイカを安心させるが、背後から話しかけている千空の声に羽京は気づいていない。
それを見てAが羽京の代わりに説明する。
「……鼓膜が両耳とも破れ、今はほとんど聞こえてません。炎症を防ぐために抗生剤と保湿剤を処方しましたが…」
出航までには完治するのかと千空に尋ねられAは1週間ほどで治る�猴縦雖瓩世汎颪靴ご蕕鬚靴覆�ら千空に伝える。
「早く治してもらうためにも安静にしていたほうがいいかと…羽京さんは聴覚を頼って行動してますので…」
素材集めの探索は危険だとこの話も今の羽京には聞こえていないと話し、スイカと平気そうに話している羽京にAは心配そうな顔を向ける。
「本人は相当不安だと思います…羽京さんにとって聴覚はボクらにとっての視覚の様なものなので…」
羽京をずっと心配そうに見つめるAの頭に背後から龍水が手を置く。
「地図のある今、羽京が探索に無理に出る必要はない」
素材集めに探索チームでもある羽京が、今の状態でも駆り出されてしまうのではと心配していたAは、龍水のその言葉を聞いて安心する。
「あぁ、素材集めよりまず治してもらわねぇと出航できねぇかんな」
千空もそのつもりだったのかとAはホッとしてると羽京はなんの話をしてたのかと言う様に自分を見ながら話していた三人に顔を向ける。
「羽京さん、出航までボクのお手伝いをしてくれませんか？」
羽京に駆け寄り、Aは聞き取りやすい様にいつもより大きくハッキリとした声で話す。
「薬作りに丁度人手が欲しかったので、治るまでお願いできませんか？」
「僕は構わないけど…」
今の羽京には探索は危ないからとAは説明する。
「…そうだね。みんなに迷惑かけてしまうかもしれないし…その方が良さそうかも」
迷惑かけてる事を仲間に謝る羽京に、「探索なら代わりはいくらでもいる」と無駄な心配だとクククと笑う千空に羽京は釣られて笑う。
「とっとと始めんぞ」
千空に言葉に皆散らばりAは羽京の袖を掴む。
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風夏(プロフ) - いつの日か続き楽しみにしてます^_^ (4月8日 22時) (
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作者名：クリーム | 作成日時：2023年12月29日 20時
