君の心臓の音【Dr.STONE】5.5 (ページ38)

今日:64 hit、昨日:9 hit、合計:10,518 hit

38 ページ38

190センチあるんじゃあないか…
女性でありながら海外の中でもかなり背が高く皆がオリビアの石像を見上げる。

「姉さんはよく動き食べ寝る人だったので」

自分とは真逆な人だったとAが苦笑いで話していると千空は早く復活させろと急かす。

「っ…かけますね」

頭からそっとオリビアに復活液を丁寧にかけAは感動の再会を心待ちにする。

ー

ーー

ーー

ーーーーー…

…

……

……

「………遅くない？…」
「変ですね…」

2、3分…たっても石像にはヒビすら入らない。

液の量と体格差は関係ないはず。
もし関係あったとしても司と同じ量をかけているので少ないわけがない。

「本当に復活液千空ちゃん」
「あたりめぇだろ」

そんな無駄なことしねぇと千空は呆れていると、パリッ…と石像が割れ始める。

「割れ始めた！！良かった反応が遅かっただけか！！」

そう安心するAだったが、オリビアが綺麗に真っ二つに割れ地面に落ちバラバラになるのを見てAは気を失いかける。

生き返すどころか、殺してしまったとパニックになるAに千空が「ただの石だ」と割れた石像を見てそう言った。

「どう言うことですかっ！？」
「断面みろ」
「……！？」

石は年輪の様に年数が増えるにつれて分厚くなり層が増える。
割れた断面はまるでバームクーヘンの様な層になっているが、目の前のオリビアの石像にはそれが無い。

「…貝殻出来たコンクリートだ」
「！？」
石像の一部に貝殻の破片をあるのを見つけ千空は材料まで当てる。

いったい誰がなんのためにオリビアの偽の石像なんてとAは額に汗を垂らし唖然とする。

「いつから…」
「最初からではないのか？」
「だとしたら…Aちゃんに家だった場所だと確信させるために置いてたってことね」

ゲンが直ぐに犯人の目的を心理学で考える。

「じゃあ本物はっ…」

千空はクククと笑いながらAの親にも念のために復活液をぶっかける。

「やっぱり…」

二人とも復活しない事にAが唖然としていると、千空がオリビアだけ綺麗に真っ二つに割れた事を不自然に思い、断面をよく見ると一度綺麗に二つに割ってから、接着剤が何かで仮着している事に気づいたその時、Aは自分のカバンを見て悲鳴をあげ皆を驚かせる。

「蜘蛛が！！」

瓶に保管していた宝島で見つけた蜘蛛型ロボットが勝手に脱走し、カバンから地面に身軽に降りオリビアの石像を前まで本物の蜘蛛のように移動する。