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「羽京さんっ…」
「ごめんっ…怖かった…?」

息を整え羽京さんは心配そうにボクを見つめる。
その目もとても優しくて…羽京さんばかりいつも我慢させてしまって…

「いえっ…そのっ…ボクはかまいません…」
「えっ…」
「っーーー…キス以上の事…されても…羽京さんなら」

羽京さんの服を掴んで羽京さんに勇気を振り絞ってそう伝える。

「羽京さんになら…何されても怖くはありませんっ…」

そう伝えると羽京さんがボクの肩にコツンと額を乗せ小さいため息を吐く。

「君…自分が何言ってるか分かってる?」

そう吐息混じりに耳元で囁かれコクッと頷くと耳にキスをされブワッと体温が上がる。

「我慢してるのにそんな嬉しい事言われたら…本気で襲うよ」

そう言って羽京さんはボクから離れるので驚く。

「……しないんですかっ…?」
「大切にしたいって言ったでしょ」

成人になるまでは絶対に手を出さないからあまりその気になってしまう様な事は言わないでほしいと言われてしまう。

「……わかりました。でもあと三年ほど待っていただかないといけませんが…」

年数を改めて伝えると羽京さんは苦しそうな顔をする。


やはり無理をしているのでは…

「その時…羽京さんは30歳になりますね」

傷口をエグる様な事を言ってしまったのか、羽京さんが辛そうな顔をする。

「ま、まだ!!26だから!!」

あまりそこは変わらないと思うが…

「…そういえば羽京さんの誕生日を聞いた事ありませんでしたね」

その話には触れない様にしていたからねと言われ、そんなに年齢を知られたくなかったのかと尋ねるとコクッと羽京さんは気まずそうに頷いた。


「ーーーー…6月5日ですか…もう過ぎてしまいましたね」
「気にしないで、ボクもAの誕生日をお祝いした事ないから」

毎日の様に何かしら贈り物をされているから、お祝いしてもらっているのと変わりない。

自分の誕生日を伝えると羽京さんはもうすぐだねと自分のことの様に喜んでくれる。

「その日は落ち着いてたらいいな」

ロケットを作ることになり、世界を回るから大忙しだろうなと羽京さんと苦笑いを浮かべる。

「忙しくても祝えなくても構いません。でも…」
「?」
「その日は羽京さんにおめでとうのキスしてもらいたいです」

それだけで満足だと伝えると羽京さんがまた苦しそうに唸りボクを強く抱きしめる。

「そう言う所だよ…もおっ…」
「???」

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風夏(プロフ) - いつの日か続き楽しみにしてます^_^ (4月8日 22時) (レス) id: a7ba8ebdd3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クリーム | 作成日時:2023年12月29日 20時

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