君の心臓の音【Dr.STONE】5.5 (ページ25)

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「傷や後遺症が残ったとしてももう一度石化し復活すれば消えるはずです」

不可能ではないはずだとAはソユーズに希望を与える。

「そんなことが…本当に可能なのかい…」
「もし無理でも他の方法を探します。ボクは全人類を救いたいので」

笑ってそう言うAにソユーズはありがとうと両手を掴むが、女装姿のAを思い出して急に恥ずかしくなりソユーズは手を離したその時大きな花火が一つ夜空に上がる。

千空はこのために急いで自分にメガネを作らせたのかとどんどん上がる打ち上げ花火を瞳に映す。

「日本では花火は鎮魂の意味のあるんだけど」
「！！」

2人の後ろからゲンがふと現れ、先程の話を聞いていたのか「ただの勝利を祝う花火になりそうだね」と2人を見て微笑む。

「そうそう、羽京ちゃんが一緒に花火見たいって言ってたよ〜」

羽京なら今通信室にいるから行ってあげてとゲンに言われ、Aは急いで通信室に向かう。

「羽京さん？」

羽京はヘッドフォンをつけながら窓から花火を見つめていた。

仕事をしているのかと思ったが、通信機の電源は入っていない。
Aが入ってきたのにも珍しく気づかず花火を寂しそうに見つめていたのでゆっくりとAは羽京の視界に入る。

「！！」

脅かさない様に視界に入ったつもりだったがら羽京はヘッドフォンを外して驚いた顔をするのでAは咄嗟に謝る。

「どうしたのこんな所に！？」

ゲンから探していると聞いて来たのに…羽京の反応と言葉にAは首を傾げると、また一つ大きな花火が上がる。

「…綺麗だね」

そう羽京は言うが…羽京の前には自分が立っていたのでほとんど見えていないはずだ。
それに、先程の花火の音でAは羽京がなぜここで一人でいたのか理解する。

「僕は通信機の調整をしているから、Aはみんなとっーー！！」

また花火が上がると光で気づきAは羽京が手に持つヘッドフォンを取り羽京の耳に当てる。