君の心臓の音【Dr.STONE】5.5 (ページ23)

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「っ…そのまま右に力一杯体重をかければ相手はバランスを崩して倒れるよ」
「は、はい」

そう言われたが冷たい硬い床に羽京を倒したら痛いのではとAが心配してるとそれに気づいて羽京は受け身も分かっているから大丈夫だと言って安心させる。

「で、ではっ…」
「声を出したら力入りやすいよ」
「は、はい！」

えい！と情けない声だが、しっかりと力を入れる事に成功し羽京を床に倒す。

「上手上手！」

咄嗟に謝ってしまうAに羽京はアハハッと笑いながらひょいっと立ち上がる。

「もう一回してみる?」
「は、はい！お願いします」

覚えが早いなとAの上達に驚きながらも羽京は受け身の相手をしていたが…

「わー！強く慣れた気がします」
「あははは、それはよかった。もう一回次はこの辺りでしてみようか」

羽京は障害物がある場所での訓練だとベットの辺りに移動する。

「この時自分が投げ飛ばす時に体をぶつけない様にね」
「はい！」

ベットを気にしながらAは羽京を今まで通り床に向かって叩きつけようもするが、

「ふあっ！？」

羽京に立場を逆転され、思いもしなかった事にAは驚き声を上げ咄嗟に受け身を取ろうとするがバフっとベットに倒される。

「こういう技もあるんだよ」

Aの驚いた反応を見て羽京は満足そうにそう言ってAを見つめるが、Aが顔を真っ赤にするので今の状況がなかなかヤバいことに気づく。

「ごめん…すぐにっー！！」

離れようとしたが、Aの足が間にある事を忘れていて、踏みそうになり羽京が体制を崩しAに向かって倒れてしまう。

「ごめん！！当たってない！？」

肘で咄嗟に支え、何とかAを押しつぶさずには済んだが…キスができてしまうほどの距離に顔がありお互い汗を垂らすほどに顔を熱くさせれる。

「ッーーー！！」

目を逸らして唇をギュッと硬くさせる可愛いAに羽京が気を取られていると、こちらに向かって来ている足音にドアを開けられようやく羽京が気づく。

「あー…」

これは違うとAと羽京が誤解を解こうとするが…
そう言うのはせめて日本に戻ってからにしろクソ忙しいのに昼間かっら盛ったんじゃねぇと冷静に千空に突っ込まれる。