君の心臓の音【Dr.STONE】5.5

21 ページ21

逆探知期の結果はホワイマンは月にいることが証明できたそして、ロケットを作り月に向かうため世界復活プロジェクトを千空は発表した。


島の住民や敵の兵士まで次々と科学王国チームは復活させ石化の自縛から救い出す。


「…悲しいんだよ」
「？」
「ソユーズのお父さんは復活できないんだよ」

ソユーズが党首の部屋から悲しそうに出てくるのを見てスイカは自分の事のように悲しそうにそう呟く。

手足ならまだ望みはあったが、顔の4分の一が破損し劣化しているため復活は不可能だ。

「………そうですね」


Aは目を細めて悔しそうにギュッと握り拳を作る。


「Aこの島で取れる素材物片っ端から今のうちに取っとけよ」
「は、はい」

相変わらず人使いが荒いとAは苦笑いを浮かべながら返事をし島で取れる薬草を集める。


「月の瞳様」
「わっ！！！！」

気配が全くない松風に背後から声をかけられ驚くAに深々と松風は謝罪する。

「いえっ…ボクこそ…スミマセン…」

何かお手伝いできる事はあるかと目を輝かせる松風に断り辛くAは同じ薬草を回収して欲しいと頼む。

「承知いたしました」

この草を集めて何をするつもりか尋ねる松風に風邪薬だと簡単に説明する。

「さすが月の瞳様」

そんな尊敬の眼差しを向けられても自分は凄くないと松風に否定していると、松風が肩を手に取りAの前に立つ。

「後ろへ」

何か来てるのかとAは不安そうに松風は背後から顔を覗かせると、茂みから羽京が姿を見せる。

「う、羽京さんっ！？」

先程のAの驚く声を聞いて飛んできたと羽京は肩で息をしながら何もなさそうなAを見て安心する。

「す、すみませんっ…変な心配を…」

船から飛んできたと聞いて松風は羽京の聴覚に驚く。

「うんうん、良かったAに何もなくて」

そして…Aとの距離感に松風は違和感を感じる。

「…月の瞳様、この方は…付き人ですか？」
「へっ！？」

付き人にしては主人との距離感に無礼があると羽京を同じ付き人として厳しい目で見る。

「つ、付き人ではないですっ！！う、羽京さんは…そのっ…」

恥ずかしそうに顔を赤くするAに松風は「メオトですか！？」と驚く。

「め、おっ……」

メオトとは…と日本辞書をAは脳内で調べ顔を真っ赤にする。

「ま、ま、まだそこまでの関係ではありません！！！」

許婚かとAの反応を見て松風は察し、A共々羽京も守らなければと先程の無礼をお許しくださいと頭を下げる。

22→←20

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す