君の心臓の音【Dr.STONE】5.5 (ページ18)

今日:16 hit、昨日:9 hit、合計:10,470 hit

18 ページ18

ソユーズが石化装置を見て、その形に心当たりがあると言って一つの石像を龍水と運んでくる。

「この石像は…ボクらよりも断面が薄いですね」

運ぶ時に折ってしまったと大樹が折れた腕をAに差し出し、劣化していないか確認してもらう。

「１００年ぐらい前のものか？」
「それぐらいですね厚み的に…」

千空と歴史を考察しながら、折れた腕を修復しA達は復活液を頭からかける。

そして…まるで侍のような古風な人物が目を覚ます。

「イヤァアア！！！」
「？」
「あら、銀狼ちゃん、また逃げ出したのね」

稽古から逃げ出した銀狼をコハクとキリサメが追いかけている。

「僕お腹痛いから休憩！！」

Aに診察してもらおうとこちらに向かって走って来る銀狼を見て「頭首様！！」と復活した男は叫ぶ。

「お侍さん今銀狼さんを見てそう言いましたね」
「侍なんて知ってるのねAちゃん」

海外のアニメにもお相撲さんや忍者侍はたまに出て来るから知ってるとAが話し、意外とテレビっ子だったのねとゲンにバレてしまう。

〝松風〟と名乗る男は銀狼を昔の長と間違えたそうだ。
そして…石化装置は空から降ってきたと話し、それを聞いた途端千空はすぐに船へと戻り出港の準備を始める。

「まだ松風さんが話してるのに…」
「構いません」
「すみません…慌ただしい人で」

過去の話を遮ってしまった事を千空の代わりにAが謝るとじっと松風はAの瞳を見る。

「えっと…」

昔は瞳を見られると目の先に刃物を突きつけられているような恐怖を感じていたが、最近はそれほど怖くなくなったが…マジマジと見られるのはあまり気分の良いものではない。

「その瞳…やはり…月の瞳」
「つ、つきの瞳？？えっ…⁇」

月はその時の高さや気温や距離とかで赤や黄色白や青…時には紫ぽくも地球からは見えることがあり、Aの瞳は光の入り方で色が変わるので間違いではないが…。

隣にいた羽京も変わった例えをする人だと思いながらも、Aと顔を見合わせる。

そして、銀狼の時のように松風はAの前で膝をつき頭を下げ驚かせる。

「なんですか！？えっ！？頭上げてくださいっ！！」
「なりません！！月の瞳を持つ者は偉大な知恵を者！無礼無く接しろと言われております」
「えっ…！？」

そう松風が言うと千空が急足で戻ってくる。