君の心臓の音【Dr.STONE】3.5 (ページ41)

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「スターリングエンジン？なーにそれ？」
「外側を加熱するエンジンのことです」

自分だって設計図描けるくせにとAは千空をジッと睨みながら、ゲンに簡単に説明する。

「なんでAちゃんそんなこと知ってんのっ…お医者さんなのに…」

「ノアっ…兄さんの専門科学は〝工学〟なので、その影響と言いますか…基礎的な事は知ってます」
「基礎なのそれっ…」

さすが天才兄弟と南はAの兄弟を詳しく知ってれるため異次元の賢さに改めて驚く。

「Fresh Water Generatorもボクに任せて…重要な部分をボクなんかに任せないでください…」

責任感と仕事量も多すぎると…
なんでそんなに自分に任せるのだと弱音を吐く。

「Fresh Water Generator？またよくわかんない言葉出てきたわよ」

ここにいると頭が痛くなると難しさとばかり話す年下達に南は頭を抱える。

「海水をエンジンで温めて蒸気して清水にを作り出す装置だ。船の上では水は確保できんからな」

エンジンの次に大事な心臓部分だとそれが壊れてしまったらみんなの命に関わると龍水が簡単に説明する。

「日本語で〝蒸発法〟だ」

そんな呼び方なんだ…と国語辞書に載っていない言葉までは流石にAも分からないのでへーと言う顔をする。

「じゃなくて！千空さんや龍水さんだって知ってるのに！！沢山仕事押し付けないで下さい！！」

「カセキも含めて石神村の連中はほとんどが字は読めねぇ、テメェも設計図となると日本語があいまいだろ」
「うっ…そうですがっ…」

言葉の壁でお悩み同士丁度いいじゃねぇか。と文字がわからない分イラストでカバーしろと千空に言われ、反論する言葉が見つからず簡単に丸め込まれたAにゲンは気の毒そうに苦笑いを浮かべる。

「今晩は徹夜になるなー！！誰かのせいで！！」
「いつもてめぇは徹夜してんじゃねぇか」
「っ…ボクだってやろうと思えば徹夜なんてしなくたって仕事終わらせますっ！！」
「おー、頑張れ。そん時は追加で仕事与えてやる」
「っー……千空さんのアホ！バカ！頭硬い！変な髪型！」

最後のはただの悪口だろとレストラン抜け出すAを千空はバカでも見るような目で見届ける。

「Aちゃん…千空ちゃん相手になると子供っぽくなるね…まぁ子供なんだけど…」

Aちゃんにいろいろ仕事ほんとに任せすぎなんじゃない？とゲンがAが倒れないか心配して庇う。