君の心臓の音【Dr.STONE】3.5 (ページ39)

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「キスした事ある？」
「っ…な、無いにき、決まってるじゃ無いですか！！」

ムキになるAに羽京はまた笑って謝る。

「そうだよね、じゃあ大切にしなくちゃね」

チュッと不意にAの額にキスをして羽京は微笑む。

「ファーストキスはAが心の準備ができてからにしょっか」

額で赤くなってるんじゃあ、まだまだ先の事だねと言われAは悔しそうに羽京を見つめる。

「そんなに早くキスしたいの？」
「なっ…」

ゆっくりと顔を近づけてキスをしてこようとする羽京にAはまた顔を赤くさせ口元を震えさせる。

「悔しいならAからキスできるぐらい慣れないとね」
「うっ…」

クスッと笑い羽京がゆっくりと顔を離す。
自分から羽京にキス想像するだけで恥ずかしくて倒れそうにはっているAに羽京はらまた笑ってしまう。

「本当にウブだねAは、ゆっくり慣れていこ」

トントンと頭を励まされるように叩かれて、羽京が先に治療室を出る。

「お昼食べにいこう、それとももう少しイチャイチャしたい？」

急いで治療室から出てくるAに羽京はまた愛おしくて笑ってしまう。

「あ。あまりっ…笑わないでくださいっ…あ、あと…子供扱いもや、やめてほしいですっ…」

それは難しいな、と言う羽京にAは驚く。

「可愛いから、それに大人扱いってなにされても文句言えないよ」

ぶわあああぁと汗を垂らして顔を真っ赤にするAに羽京はまた笑う。

まだAは子供で、恋人とすることは何もかも初めてだから、一つ一つ丁寧に優しくAにとって素敵な思い出にしてあげたいから…

キスをしたくてもAの心の準備が出来るまでは我慢しようと決めたが…

本当はあの時めちゃめちゃキスしたかったと羽京は心の中で
叫んでいた。

「美味しいです」

キノコのパスタを美味しそうに隣で食べるAにキュンキュンしながら羽京はそっとAに気づかれないように自分のパスタをAのお皿に盛り付けていく。

「？」

増えているような…と戸惑うAに羽京は誤魔化すために頭を撫でAを困らせる。

「…あれもう、絶対付き合ってるでしょ」
「ねぇ〜」

ゲン達とテーブルで食事をとっていた南はカウンターでずっと愛おしそうにAを見つめる羽京を見て呆れるようにそう言った。

「あとは船が出来たら世界一周だね」
「はい…」
「どうしたのA？」

不安そうな顔を一瞬するAを見て南は察する。