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「Aちゃんちゃんと休憩してる?」
食事を流し込む様に食べては直ぐに仕事に戻っているAを心配してゲンは治療室に顔を出すが、Aの姿がない事に驚く。
保管庫にも貯蔵庫にも姿がない。
「…第二科学室?」
そういえば最近治療室と写真が置かれてる第二科学室を行き来していると思い出し、治療室から一番離れている第二科学室へとゲンは最後に顔を覗かせる。
「わっ!!」
膝掛けを体にかけて地面に倒れているAを発見し、ドキッと心臓を跳ねさせる。
「Aちゃん!?」
一体何があったのか、何処か具合が悪いのではとゲンは咄嗟に駆け寄り、冷え切ったAの体を揺らし起こそうとすると、膝掛けの中からヒョイっとフウタが眠そうな顔を出しゲンを驚かせる。
「ギャン」
床に寝ていたAに膝掛けをかけたのはフウタの様で、ゲンが膝掛けを乱した事に不満そうな顔をしながら膝掛けを整えまた中に潜る。
まるで卵を温める親鳥の様にAに寄り添うが、それでは追いつかないほどAの体温は下がっていた。
珍しく寝ていると思ったら何故こんなところでと、ゲンは可哀想だが起こした方がAのためだとフウタに伝えAを呼びかけるが…
「ジーマーで爆睡してんじゃん」
体を揺らしても大きな声をかけても起きないAにゲンが苦戦していると騒がしさに千空と龍水が顔を覗かせる。
「何してんだメンタリスト…」
「朝から貴様…」
Aを押し倒している様にしか見えない光栄に2人がゴミでも見るような目でゲンを見る。
「違う違う!!Aちゃんが起きなくて!!」
なんでこんな所で寝てんだと呆れる千空は作業台が紙と写真で溢れている事に気づく。
Aは几帳面でやりっぱなしな事はまずない。
ここでぶっ倒れるまで作業をしていたのかと気づき千空は何をしていたか調べる。
「新しい地図か?」
「いや、今までとは変わらねぇ」
「なんだこのマスは」
地図は30マスに区切られアルファベットと謎の数字が書かれていた。
「…まさか」
千空は何かに気づき綺麗にまとめられた紙の束を見てクククと笑い『Aエリアの地図』と書かれている地図を龍水に見せる。
「まさか…拡大したものか!?」
「あー、ご丁寧に取れる薬草や食料、何か生息していかまで細かく書かれた紙付きだ」
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格下のカスもどき - 作者さん外国人説(勝手にすみません) (2月1日 19時) (レス) @page27 id: f23bfbddd8 (このIDを非表示/違反報告)
クリーム(プロフ) - マジモンの名無しさん» ご報告ありがとうございます!設定を変更しましたので好きな名前でお楽しみ下さい (11月27日 18時) (レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)
マジモンの名無し(プロフ) - フウ太が(人1)になってもうてる... (11月26日 17時) (レス) @page14 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クリーム | 作成日時:2023年11月22日 17時