君の心臓の音【Dr.STONE】3.5 (ページ28)

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「…本当にボクの事…嫌いになってませんかっ…」
「うん、なってないよ一度も」

両手を握って真っ直ぐと目を見てそう伝えるが、Aにはまだ思いは届いてない様で…

「じゃあっ…なんで… 『あまり二人でいると恋人だって誤解されるよ』っ…言ったんですかって…」
「へっ…」
「ボクと恋人だって思われたくないから…あんな事…言ったんじゃないんですかっ…」

違うと全力で必死に否定をするがAは納得いっていない顔をしていた。

「Aの邪魔をしたくなかったから…」
「…邪魔って？」
「Aが龍水の事好きなら応援しなきゃって…」

好きな人には幸せになってほしいから自分と二人でいるとAの恋の邪魔をしてしまうと思ったからだと伝える。

「…羽京さんは…ボクと龍水さんが付き合っても良かったんですか…」

悲しい顔でそう言われて全力で否定する。

「付き合ってほしくないよ！！でもAが龍水の事好きなら諦めるしかないからっ！！邪魔はしたくないし！！」

珍しく余裕のない羽京にAは少し驚く。

「Aが好きだよ！！龍水より絶対に僕の方が！！」
「！！」

誰よりも君を好きな自信があるし、誰よりも君の良さを知ってるつもりだと伝えるとAは辛い顔をする。

「その好きはどっちですか…」
「えっ…」

「ボクは…仲間として羽京さんの隣にいればいいですか…それとも…恋人として隣にいてもいいんですかっ…」

涙目でAが僕を見つめて…震える声でそう言った。

そっか…
Aもどっちか分からなくてずっと悩んでたのか…
僕からの返事を待つAを見ていたらすごく申し訳なくて…

「ごめんね…ちゃんとわかりやすく伝えれば良かったね」

僕が中途半端な告白なんてしたから…Aまで振り回してしまった。