君の心臓の音【Dr.STONE】3.5 (ページ27)

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「以前は！！『これからも僕の隣にいてくれませんか』って言ってくれたのに！！嘘つきっ……嘘つきだ！」

「嘘なんて…本当にそう思ったから…」
「だったらなんで…逆の事言うんですかっ…もう羽京さんはボクの事……きらいなんでしょ」

ボロボロと涙を落として静かにイスに座り泣き続けるAに誤解だと、Aの前に腰を下ろしてちゃんと目を見て説明する。

「『僕以外の人』ってあの時言ったのは、Aが僕のこと避けてると思ったから…」

「You liar!!! …羽京さんを避けたことなんてない！！！！」

感情が昂って英語が混ざり、鼻をすすりながらAは涙を沢山こぼす。

「そうだったんだね…ごめんね、気球でAに避けられたから…避けられてるのかと勘違いして…」

そう言うとAはあっ…と思い出したかの様な反応を見せると、ブワッとまた涙を出して「避けました…」と言って自分が嘘つきだ泣き出す。

「でもっ…あの時は！！嫌いで羽京さんの事避けたんじゃないです！！！！心臓がドキドキして苦しくて！！近さに驚いて！！恥ずかしくてっ！！」

自分が悪かったのかと子供みたいに次はわんわん泣き出してしまう。

「そっ、そうだったんだね。ごめんね！！僕も勘違いして！！」

落ち着かせようと背中をさすって出来るだけ優しく声をかける。

「っ…勘違いされる様な事して…ごめんなさい」

やっと泣き止んでくれて…落ち着いたAとただの食い違いだったのかと一安心したが…

「ボクの事嫌いになってませんか…」
「なってないよ、一度も」

「じゃあ…」とまだ何か不満があるのかAがそうボソッと口にするので、次は何を言われるのかと緊張が走る。

「探索に行く時…いつもみたいに声をかけてくれなかったのはなんでですか…」
「ごめん…Aから話しかけてくれるのを待ってた…」
「どうして…ですか…」

涙目であの時辛かったと言う様に見つめられる。

「いつも僕からで…Aは迷惑してるかもって…それに僕の事好きならAから声をかけてくれるんじゃないかなって…試す様な事をしたんだ…ごめん」

Aはいつも送り迎えをしてくれたけど、あの時はなんでしてくれなかったのか優しく尋ねる。

「羽京さんに…迷惑だって思われたくなかったから……送り迎えをしなかったら…羽京さんから声をかけにくれるかもって思って…」

「お互い迷惑だと思って避けてたんだね、ごめんね気づいてあげられなくって」

首を横に振ってAは自分も悪かったと謝る。