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時間 ページ7

「腕時計?」

時間が関係しているのかとスナフキンは気づきそう尋ねるとコクっと頷く。


「じゃあここでその時が来るまで待たせてもらうよ」

リュックを下ろしてスナフキンは切り株を背もたれにしてハーモニカを取り出す。

「良い歌が今なら作れそうだからね」


そう言ってスナフキンがハーモニカを奏でると小さいヤツは隣に座って、ハーモニカの音色に合わせて左右にゆらゆらと楽しそうに体を動かし、それを見てスナフキンは薄らと笑いハーモニカを続ける。


まるで隣で歌でも歌っている様にリズム良く心地良さそうに体を動かす小さいヤツを横目に見てると、スタッと小さいヤツが何かを感じ立ち上がる。

「どうしたんだい」


スナフキンがそう尋ねると小さいヤツはスナフキンを切り株の幹に急いで押し込もうとする。


「もうで口が開くのかい」


頷く事はなく、小さいヤツの焦りようからさっきの大きい生き物が近くまで来たのかとスナフキンは察し、切り株の幹にリュックを担いで入りジッと森の様子を伺う。


確かに遠くの方からズズズと引きずる音が聞こえるが…


動きも遅いヤツだったし、もしここに来たとしても走って逃げれば追いつかれる事はないだろう…

スナフキンはだんだんとまた暗くなる空を切り株の幹から見上げもし来た時どう逃げようか考える。



暗くなった原因は雨雲だろうか黒い分厚い雲が空を包もうとしている。
それを見て小さいヤツはスナフキンの首に巻いてあるスカーフを突然奪い木の幹から飛び出します。

「おい、なにしっーーー!!」


今出たら危ないぞとスナフキンが声をかけようとした時、切り株の上を何かがギシギシと鳴らし通り抜ける。


「にオう こ のあた り」
「!!」

さっきまで遠くにいたはずの怖いヤツがまるでワープでもしたかの様に切り株から降りてくる。


これも不思議な森の特性なのか…
小さいヤツはそれに気づいていた様で、スナフキンのスカーフを持って木の上に登り、スカーフでパタパタと匂いを仰ぐ様に動かす。


「こっち、き、うエ、ウヘェ」

不気味に笑いながら小さいヤツが登っている木の方へと怖いヤツは向かい、探るように手を伸ばし木をがっしりと掴みギシギシの音を鳴らす。



「おい!」


スナフキンが声をかけると、静かにと言う様に顔に指を立て小さいヤツは木の上でちょこまかと動き回り、怖いヤツの手から器用に逃げ回る。

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クリーム(プロフ) - 匿名さんさん» わーー!すごく嬉しいです(๑>◡<๑)良い作品を作れる様に頑張ります!! (2023年3月21日 12時) (レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん(プロフ) - ああぁぁ小さいやつもスナフキンも超超かわいいです;;; 更新楽しみにしてます!⸜(> <⑉))⸝ (2023年3月21日 0時) (レス) @page1 id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キノコ | 作成日時:2023年3月20日 15時

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